目が乾く、ゴロゴロする、疲れるなどのドライアイの症状にお悩みではありませんか?
ある調査によると日本国民のうち、およそ2000万人以上、サラリーマンの約60%以上がドライアイだという結果もでているほど、現代人によくみられる症状のひとつとなっています。
ドライアイの原因は、大きく3つあり、エアコン・コンタクトレンズ・パソコンの使用があげられます。
また、ストレスとも関係があるとされています。
毎日の仕事や家事を快適にこなすためにも、目の不快感は取り除きたいものですよね?
そこで今回は、ドライアイの原因や、ドライアイを予防方法や、今すぐできる簡単なセルフチェックについてご紹介します。
【ドライアイの原因】ドライアイを発症させる3大要因
ドライアイは目が乾いたり、目がゴロゴロしたり、疲れやすくなったりという症状が目に顕著に現れる状態のことをいいます。
日本全国でドライアイにかかっている人は、2000万人以上といわれています。
ドライアイにかかっている人が圧倒的に多いのは、オフィスで長時間パソコンなどに向き合って仕事をしている人です。
サラリーマンを対象にした調査によると、約60%以上がドライアイにかかっているという結果がでています。
何が原因でドライアイになるのでしょうか?
ドライアイを発症させる3大要因は、「エアコン」「コンタクトレンズ」「パソコン」です。
【ドライアイの原因】エアコン
エアコンが効いたオフィスで長時間働いたり、家庭で長時間エアコンをかけて送風を顔に受けていると目が乾きやすくなります。
【ドライアイの原因】コンタクトレンズ
コンタクトレンズを使用している人は、使用していない人に比べると目が乾燥しやすくなります。
それは、コンタクトレンズ自体の水分が乾燥するためです。
そして、乾燥したレンズは涙を吸って目の水分を奪い乾燥させます。
【ドライアイの原因】パソコン
パソコンを長時間続けると目が疲れやすくなりドライアイになることがあります。
深夜遅くまでの残業や、パソコンの長時間利用、夜更かしをしている人などは、目を駆使しているため疲れからドライアイになります。
【ドライアイの原因】その他に考えられるドライアイの原因
【運転】
その他にドライアイの原因として、運転も挙げられます。
バスやタクシー、長距離トラックの運転手さんも安全運転を心がけなければならないことから、運転しているときに前方や後方など周囲を注意深く観察しなければなりません。
目に負担がかかり、ドライアイになる可能性が高くなります。
【目の老化】
年齢を経るに従って、どうしても身体のあちこちに老化現象がでてきます。
目も例外ではありません。
年をとると、涙をつくる涙腺の分泌機能が低下して、若い頃に比べると目に必要な涙の量が減って、目が乾燥しやすくなりドライアイになります。
【目の手術】
視力を向上させるための屈折矯正手術した人も、術後ドライアイになることがありますが、通常はある程度の期間を経るとドライアイは解消します。
しかし、なかにはドライアイがなかなか改善されない人もおられます。
このようにドライアイの原因としては、いろいろなケースがあります。
【ドライアイの症状】4つの症状を知ろう!
ドライアイの症状には、どのようなものがあるのでしょうか?
ドライアイは、涙の病気と言われているように涙が大きく関係をしています。
涙の役割は重要で、私たちの目を守ってくれているのが涙です。
年齢をとって涙をつくる涙腺の分泌機能が低下すると、涙の量が減り十分に目を守れなくなります。
目を守る大切な涙の量が減ったり、涙が均等に目に行き渡らなくなったらでる症状について紹介します。
【ドライアイの症状】目が乾く
仕事で一日中パソコンを使ったり、ゲームや動画鑑賞、ネットサーフィンなどでパソコンやスマホを長時間、瞬きもあまりせず使っていると目が乾きます。
瞬きの回数が少ないため、目を守る涙が均等にいかなくなって目が乾燥します。
涙と同じように瞬きも重要な役割を果たしています。
目は涙によって守られていますが、目をずっと開けたまま長時間過ごすと外気にさらされて乾燥します。
目の乾燥を防ぐ大切な働きをしているのが瞬きです。
瞬きは、まぶたにある筋肉が収縮することで起こります。
筋肉を収縮することで、涙腺から出ている涙を眼の表面へ運び、涙の薄い膜をつくるのです。
目が乾燥すると目の表面が傷つきやすくなります。
傷ついた目をそのまま放っておくと、角膜や結膜を損なうことにつながります。
【ドライアイの症状】ものがかすむ
涙の量が減ったり、涙が均等に目に行き渡らなくなると、人によってはものがかすんで見えます。
自分は視力がいいはずなのにと思っても、涙の影響でモノがかすんで見えます。
そのような状態になった時は、ドライアイを疑いましょう。
【ドライアイの症状】目がごろごろする
ドライアイの特徴としてよく言われるのが、目がごろごろするという表現です。
目がごろごろするというのは、ドライアイにかかった人でしかわからない感覚です。
これも涙が影響をしています。
目に異物か何かが入っているように感じます。
【ドライアイの症状】目が疲れる
誰でも一度や二度は目が疲れたと感じたことがあると思います。
そんな時は、自分はドライアイをではないかと疑いましょう。
目が疲れるのは、長時間目を酷使したことが要因です。
瞬きもあまりしなくて、ものを凝視していたとしたら、目を守る涙が均等に目に行き渡らなくなりドライアイになっているかもしれません。
ただ単に目が疲れているだけだからといって放っておかず、目が疲れやすくなったと感じたら、眼科医に受診することをオススメします。
【ドライアイ】涙の構造を知っておこう!
涙は目にとって目を守るという重要な働きをしていいます。
そして、瞬きも同様に重要です。
瞬きすることで涙腺を刺激し必要な量の涙を出したり、目に均等に涙を行き渡らせる役割をしています。
【ドライアイ】涙の役割
- 目の乾燥を防ぐ目に酸素や栄養を供給する
- 感染を防ぐ
- 目の表面の傷を治す
- 目の表面を滑らかにする
最近の研究では、涙が不安定になることでドライアイを発症するのではないかといわれています。
重要な役割をする涙はどのような構造になっているのでしょうか?
涙が目を守るために正常な働きをするには、涙の構造をしっかりと保つことが必要です。
【ドライアイ】涙の構造を知ろう!
涙の構造は、二層構造になっています。
外気に触れる外側からいうと油層があって、その奥に液層があります。
油層は、涙が蒸発するのを防ぐ大事な役割を担っています。
この油層を分泌するのが、瞼の縁にあるマイボーム腺というものです。
マイポーム層は、年齢が高くなっていくほど機能が低下することがわかっています。
また、目の炎暑などでもその機能が低下します。
マイポーム層が機能が低下すると、油層のなかの油の分泌がうまくいかなくなったり、油が固まってきます。
そうすると、薄い膜である油層が障害を起こすと、それが、ドライアイを引き起こします。
マイポーム層の機能が低下することを専門用語で「マイボーム腺機能不全」と呼んでいます。
油層の奥にあるのが液層です。
涙=液層と言ってもいいくらいです。
なぜなら、涙の95%は液層で占められているからです。
この液層が涙の重要な役割を担っています。
その役割とは、目の角膜への病原菌の感染予防や角膜への栄養補給、角膜や結膜などの傷を治すといた機能があります。
涙が分泌されるのは、上瞼にある涙腺からです。
涙が角膜など目の表面に均一に行き渡るようにする役割をしているのが、粘液のムチンです。
ムチンは糖とタンパク質から構成されています。
ムチンは粘液質で、角膜というのは水をはじく性質をもっていますので、ムチンが作用することによって、水分である涙を角膜になじませるわけです。
ムチンという物質の働きがなかったら、角膜に涙は行き渡らず、すぐに頬を伝って流れてしまいます。
ムチンは、目の表面にあるゴブレット細胞から分泌されます。
【ドライアイの予防】3つの予防方法を知ろう!
ドライアイを防ぐには、ドライアイを引き起こす環境を改善する必要があります。
特に、3大悪化要因であるエアコン、コンタクトレンズ、パソコンの使い方を改善するだけで、ドライアイを防げます。
【ドライアイの予防】パソコン
パソコンを凝視するときには目を大きく開けやすいですが、そうしないですむようにパソコンの画面は自分の目の位置よりも下に置きます。
そして、長時間パソコンを使用する時には、適度に休憩をとりながら、瞬きをするようにしてください。
ふだんから瞬きをする回数が多い人はあまり問題がないのですが、瞬きの回数が少ない人は、意識して瞬きしましょう。
【ドライアイの予防】エアコン
エアコンの送風に直接を顔などを触れないようにして、できるだけ直接送風に当たることをさけるようにしましょう。
エアコンによって乾燥した部屋もドライアイの原因になりますので、エアコンを使用するときは同時に、加湿器などである程度、部屋の湿度を保つといいでしょう。
【ドライアイの予防】コンタクトレンズ
コンタクトレンズによって蒸発した涙を補うために目薬を使用したり、保湿用のメガネをかけたりしてなるべく目の乾燥を防ぎます。
【ドライアイ】ドライアイのチェックをしよう!
自分がドライアイにかかっているのかセルフチェックする方法があります。
ドライアイのセルフチェック
- 光をまぶしく感じやすい
- 目が乾いた感じになる
- 目が疲れやすい
- 目が痛い
- 目やにがよくでる
- なんとなく目に不快な感じがある
- 目がゴロゴロする
- 目が赤くなりやすい
- 目が重たい感じになる
- 理由もなく涙が出る
- ものがかすんで見える
- 目がかゆい
以上のなかで思い当たることが5つ以上あれば、自分はドライアイになっているのではないかと疑ってください。
【ドライアイの治療方法】ドライアイの治療は「涙点プラグ」「血清点眼」が主体
ドライアイは、市販の薬などで治せる病気ではありません。
眼科医を受診して、適切な診断と治療を受ける必要があります。
目という人間の器官のなかでも大切な部位ですから、焦らずに専門医の診断と治療を素直に受けるようにしましょう。
病院で確認されることは下記を参考にしてくださいね。
- どんな症状を感じているか、それはいつから症状を感じているか
- 睡眠は十分取れているか
- エアコンの使用はどの程度か
- コンタクトレンズは使用しているか
- ストレスは感じているか、身体の疲れはどうか
- 日頃から目を洗っていますか
- 洗眼の習慣など
- パソコンやスマホの使用頻度は
- 運転はよくしていますか
- 読書はよくするほうですか
- そのほか、現在、受診している病気の有無や薬の影響など
そして問診が終わったあとにドライアイの検査をします。
まずが視力検査から始まり、ドライアイ以外の病気がないかも診断します。この他に、目に傷がないかどうか涙の質や量は十分かなどを検査します。
ドライアイと診断されたら治療と薬の処方です。
最近のドライアイの治療には、「涙点プラグ」「血清点眼」が主体となっています。
【ドライアイの治療方法】涙点プラグ
これは目に涙をためるための治療方法です。
シリコン製のプラグを使い、涙の排出口である目頭の上の涙点を塞ぐことで涙が流れないようにするのが涙点プラグです。
もし、シリコン製のプラグには違和感がある方には、キープティアという方法があります。
これは、液状のコラーゲンを涙点に注入し、自分の体温で固まるようにしたものです。
この方法だと、あまり違和感が無くすむかもしれません。
【ドライアイの治療方法】血清点眼
ふつう、身体が傷つくと真っ赤な血が流れます。
しかし、小さな傷だと放っておくとすぐにかさぶたができて、傷がなおっていきます。
目の角膜にはその血液が流れていないので、血清を取り出して点眼液をつくり、目の角膜に注入して傷をなおすのが「血清点眼」です。
【ドライアイ】ストレスとドライアイの関係性
ストレスは極度の緊張状態が続く時に蓄積しますが、ストレスが蓄積している状態は、交感神経が活性化しています。
そうなると、波団の分泌機能が低下して、涙が十分に目の角膜の表面を潤せなくなります。
涙が活発に分泌する時は、身体がリラックスした状態で、副交感神経が優位になっているときです。
仕事が休みになるとストレスが解消することで、涙の分泌が豊かになり、ドライアイの症状が改善されることがあります。
ある特定の病気も、ドライアイを合併症として発症させることがあります。
その病気は、膠原病や自己免疫疾患です。
「シェーグレン症候群」という症状を聞いたことがありますか?
シェーグレン症候群とは、涙腺や唾液腺など身体全体の外分泌腺に炎症が起こるため、分泌機能が侵されて十分に涙や唾液がでなくなり、目が乾燥しやすくなるドライアイや、口のなかが乾燥してしまうドライマウスになります。
性別と年齢もドライアイと関係が深いです。
ドライアイにかかっているのは、女性が圧倒的に多く、男性のほぼ2倍という数になります。
また、上述したシェーグレン症候群になると、男性の10倍から20場合という確率で女性が多くなります。
また、年齢が高くなるにつれて、ドライアイにかかる確率は高くなることがわかっています。
不快なドライアイを少しでも緩和しよう!
そこで今回は、ドライアイの原因や、ドライアイを予防方法や、今すぐできる簡単なセルフチェックについてご紹介します。
セルフチェックの結果はいかがでしたでしょうか?
ご自身の目の状態を知り、ドライアイの不快な症状を少しでも緩和できるようにしましょう。
- エアコンの使用時は加湿も心がける
- コンタクトレンズは専用の目薬を使用、保湿用メガネもオススメ
- パソコンは適度に休憩をとり、瞬きの回数を意識して増やす
今日から実践してみて下さい。
また、音楽を聴く、友人と会話する、美味しいものを食べるなど、あなたの好きなリフレッシュの時間を過ごし、ストレスの緩和も心がけましょう。
症状が長引く場合や、日常生活にも影響がでる場合などは、早めに眼科を受診してください。