ARTICLE お役立ちコラム

【水分補給の方法】脱水を防ぐ水分補給の方法を知ろう!美容にも◎

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【水分補給の方法】脱水を防ぐ水分補給の方法を知ろう!美容にも◎
薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」

35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。

みんさんは人間の60%、新生児なら75%は水分でできているのを知ていますか?

中でも心臓・腎臓・肝臓などの内臓や筋肉は水分量が多く80%が水分です。

その反面、脂肪は30%ほどで少ないです。

身体は水分でできていると言ってもいいほど、水分をたくさん含んでいます。

もし、身体の水分が不足するとどうなってしまうのでしょうか?

そこで今回は、水分補給の重要性や、脱水症状の確認方法や、効果的に水分補給する方法についてご紹介します。

【水分補給の重要性】水分の役割と重要性について知ろう!

【水分補給の重要性】水分の役割と重要性について知ろう!

体内の水分は、「体温の調節」「栄養素を溶かす」「運ぶ」という役割があります。

夏場暑くなったら、汗をかきます。

身体が熱くなったら熱を含んだ水分を汗という形で体外に排出することで、体温が上がりすぎないように体温を調節しています。

また、栄養素は、血液という水分に溶かされて、身体の各所に運ばれます。

水分が足りなくなると、こうした水分の働きがうまくいかなくなり、体温はぐんぐん上がり、身体の各所に栄養も届けられなくなります。

水分補給は生きていく上でとても重要で、身体が極度な水分不足に陥ると生命に関わります。

【水分補給の水分量】1日に必要な水分量を知ろう!

【水分補給の水分量】1日に必要な水分量を知ろう!

体に入ってくる水分は「飲料水」「食べ物に含まれる水分」「身体から生み出される代謝水」の3種類あります。

食べ物に含まれる水分は、食事の内容によって異なりますが、1日当たり900〜1,100mlくらいと言われています。

代謝水とは、食べ物を分解して栄養素に変えた時にできる水のことで、成人で1日当たりおよそ300mlです。

一方、出ていく水分もあります。
わかりやすいところが、「尿」です。

成人で1日当たり1,200〜1,500mlほど尿がでます。

排便にも水分は含まれており1日当たり300mlほどの水分とともに排出されます。

汗は季節によって異なりますが、平均すると1日当たり500〜600mlほどでます。

これに加えて、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)と呼ばれる、呼吸や皮膚からの蒸発によって気づかないうちに出ていく水分が、1日当たりおよそ100mlあります。

1日当たり約2,100〜2,500mlほどの水分が身体から出ていきます。

これらを踏まえて、1日にどれくらいの水分を摂取する必要があるのかを割り出します。

栄養素には摂取基準が定められており、1日の適量が決まっているのですが、実は水分に関しては1日にどれくらい飲めばいいのかの基準は作られてません。

食べ物から得られる水分と代謝水の合計で1日当たり1,200〜1,400mlくらいです。

一方、1日当たり約2,100〜2,500ml出ていくので、その差は1,000ml程度です。

このことから、計算上は1日当たり約1,000mlの水分を飲む必要があることになります。

1日の活動量や、体質は人それぞれ異なりますから、その点を考慮して1日当たり1,000〜1,500mlくらいの水分を飲む方がいいでしょう。

【水分補給】自分で脱水症状の前兆チェックをしよう!

【水分補給】自分で脱水症状の前兆チェックをしよう!

【水分補給】脱水症状について知ろう!

身体の水分量が3%以上不足した状態を脱水といいます。

身体に入ってくる水分が足りなかったり、身体から出ていく水分が多くなると、身体の水分が不足して脱水になります。

脱水は、入ってくる水分と出ていく水分のバランスが崩れた状態に起こります。

では、どうして水分のバランスが崩れてしまうのでしょうか?

身体に入ってくる水分が足りない時は、水を飲む量が足りなくなると簡単に起こります。

そして、身体から出ていく水分が多くなる原因は、病気やケガです。

例えば、インフルエンザになると40℃以上の高熱になります。
その時は、たくさんの汗をかきますから、汗とともに水分が失われます。

また、ノロウイルスやコレラのような伝染病は、下痢、嘔吐を起こして水分が失われます。

最近では、夏場の異常な暑さによる熱中症も汗によって水分を失ってしまいます。

大きなケガをした場合、出血量が多ければ、それだけ水分も失われることになります。

このように、人間はいろいろな原因で、脱水に陥る可能性があります。

【水分補給】脱水症状の前兆で脱水になる!

脱水になる前の段階を、「前脱水(まえだっすい)」といいます。

脱水になるほど、身体から水分が抜けたわけではないけれども、正常よりは少なくなっている状態です。

身体の水分の3%以上が失われた状態を脱水といいますが、前脱水では1〜2%程度の喪失に止まり、脱水のような症状が現れにくく、気が付きにくいのが特徴です。

ですが、脱水症状の前段階ともいえる状態で、前脱水に早く気づくことが、脱水を防ぐ意味でとても重要といえます。

前脱水の症状は、脱水ほど明確ではなく、多くは「身体がだるい」「頭がぼんやりする」「食欲が減る」などです。

二日酔いや夏バテのような症状ですが、二日酔いもアルコールを飲みすぎ、尿で大量の水分を失った状態、夏バテも汗をたくさんかいて水分を失った状態です。

二日酔いや夏バテの症状と前脱水の症状が似ていることがわかってもらえると思います。

このような症状が現れたら、脱水症状の前兆かもしれないので、水分補給をして水分不足を解消しましょう。

【水分補給】脱水になる前兆症状をチェックしよう!

なかなか症状がはっきりしない前脱水ですが、チェック法がないわけではありません。

【爪の色をチェックする】
みなさん、爪を押さえてみると、ピンク色が白色になりますよね。そして、押さえるのをやめるとすぐに元のピンク色に戻るはずです。前脱水になっていると、ピンク色に戻るのに3秒以上の時間がかかるようになります。

【手の甲をチェックする】
手の甲をつまみあげても、健康な状態なら指を離すとすぐに元の状態に戻ります。ですが、前脱水になっていると、すぐには戻らず、しばらく山のように盛り上がったままになります。

【尿をチェックする】
前脱水になると、尿の色が普段よりも濃い黄色になります。排尿回数も減ります。尿の状態も確認しましょう。

これら3つのチェック法をぜひご活用ください。

【水分補給】脱水症状のレベルについて知ろう!

脱水による症状は、軽度、中等症、重度の3つに分けられます。

【軽度】
体の水分の3〜5%を失った状態です。めまいやふらつき、筋肉痛、こむら返りなどを起こします。

【中等度】
身体の水分の5〜10%を失った状態です。頭痛や吐き気、嘔吐、だるさなどが見られます。

【重度】
身体の水分の10%以上を失った状態です。意識が朦朧とし、けいれんを起こすこともあります。重度まで至ると、体温も大変高くなり、生命に危機的な状態です。

【水分補給】血液と脱水症状の関係性について知ろう!

心筋梗塞、狭心症、脳梗塞という病気は、心臓や脳の血管が詰まり、血液の流れが滞った結果起こる病気です。

脱水症状を起こすと、血液がドロドロとなり流れが悪くなります。

そのため、血管が詰まりやすくなるので、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞を引き起こすリスクが高まるのです。

日本人の死亡原因のおよそ4分の1は、心臓と脳の病気なので脱水症状が持つリスクの高さがわかります。

【水分補給の方法】体にしっかり吸収させる効果的な水分補給の方法

【水分補給の方法】体にしっかり吸収させる効果的な水分補給の方法

身体に吸収しやすい効率的な水分補給の方法についてご紹介します。

【水分補給の方法】のどが渇いたと思う前に水分補給する

のどが渇いたと思った時では、すでに身体の水分量が減ってしまっている可能性があります。

運動している時などは、のどが渇いたと感じる前に、こまめに水分補給をしましょう。

【水分補給の方法】少しずつ水分を摂る

実は、たくさんの水を一度に飲んでも、ほとんどが体外に排出されてしまい水分補給になりません。

>少しずつ、回数を重ねて水分をとるようにしましょう。

【水分補給の方法】飲む水分はお好みの温度で大丈夫です

水分補給は、体温に近い温度の飲み物がいいと言われますが、多少冷えていても問題ありません。

それよりも、少しずつこまめに水分補給する方が大切なので、飲み物の温度はお好みの温度でいいでしょう。

【水分補給の方法】塩分も一緒に水分補給する

たくさんの水を一度に飲むと、身体の中のミネラルのバランスが崩れてしまう恐れがあります。

そうなると、かえって体調不良になりますので、ミネラルのバランスを保つためにも塩分の補給も忘れないようにしてください。

市販のスポーツドリンクや経口補水液がオススメです。

【水分補給のポイント】水分以外の栄養素も一緒に補給しよう!

【水分補給のポイント】水分以外の栄養素も一緒に補給しよう!
身体は、脱水状態になると水分だけでなく、ナトリウムというミネラルも失われます。

そこで、水分だけでなく、ナトリウムも補うのが、効果的な水分補給です。

そこで作られたのが「経口補水液」です。

経口補水液は、ナトリウムと糖分を適度な濃度で溶かして作られた水です。

スポーツドリンクよりもナトリウムは多く、糖分は少なめになっています。

経口補水液のナトリウムと糖分の濃度は、小腸から水分を吸収しやすい濃度になっており、スポーツドリンクよりも効率的に水分補給ができるように作られています。

【水分補給のメリット】適度な水分補給は5つのメリットがある!

【水分補給のメリット】適度な水分補給は5つのメリットがある!
適度な水分補給には、いろいろなメリットがあります。

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【水分補給のメリット】のどの渇きが潤せる

水分補給をするとのどの渇きが解消します。

のどの渇きという不快感に伴う集中力の低下やストレス、イライラ感の解消も期待できます。

【水分補給のメリット】血液がサラサラになる

【水分補給のメリット】血液がサラサラになる
血液の9割は水分です。

身体が脱水状態になると、血液からも水分が減ってしまいますので、血液がドロドロとした状態に変化します。

水分補給を適度に行うことで、血液は水分を適度に保ち続けられるので、結果として血液がサラサラした状態になり、流れもよくなります。

血液がサラサラになると、血管が詰まりにくくなり、心臓や脳の病気の予防効果も生まれます。

【水分補給のメリット】デトックス効果がある

【水分補給のメリット】デトックス効果がある

デトックス効果とは、身体の中にたまった老廃物など不要なものを身体の外に排出する働きのことです。

水分補給を適度にすると、血液がサラサラして流れがよくなります。

血液の働きの一つは、細胞から老廃物を受け取って運び出すことです。

血液の流れがよくなることで、細胞から効率的に老廃物を運び出せるようになるので、デトックス効果が高まります。

【水分補給のメリット】むくみの改善できる

【水分補給のメリット】むくみの改善できる
身体が水分不足になると、身体の細胞は水分を排出せずため込もうとします。
その結果、細胞が膨れてむくみを引き起こします。

水分補給を適度にすると、細胞から余分な水分を排出させられるので、むくみの解消効果があります。

【水分補給のメリット】便秘の改善できる

【水分補給のメリット】便秘の改善できる
水分不足になった場合、便に含まれる水分も少なくなりとても硬くなります。

硬くなった便が腸に溜まると腸の蠕動運動がされにくくなり便秘の原因につながります。

適度に水分補給をして便を軟らかくすると、便秘の改善も期待できます。

【水分補給の効果】水分補給でお肌も潤い美容に嬉しい効果

【水分補給の効果】水分補給でお肌も潤い美容に嬉しい効果

水分補給と美容には、関係ないように思いますが、はそんなことはありません。

人間は、歳とともに身体のうるおいが低下します。

赤ちゃんの肌はぷるるんとしていますが、お年寄りはそうではないことからもわかってもらえると思います。

うるおいの低下とは、身体の水分量の減少を意味します。

また、水分補給のメリットでお話ししたように、血液には栄養や酸素を届けると同時に、細胞から出された老廃物を運び出す役割も担っています。

水分量が減ると、血液もどろっとして老廃物を運び出しにくくなります。

老廃物が止まった状態は、お肌をはじめとする身体のいろいろな細胞を傷つけてしまいます。

そこで、適度な水分補給によって、身体のうるおいを保ち、血液の流れもよくすることは、美容の面からもとても効果的なのです。

水分補給と美容は、正しく切ってもきれない関係にあるといえそうですね。

適度な水分補給は健康と美容に効果的です!意識的に水分補給しよう!

適度な水分補給は健康と美容に効果的です!意識的に水分補給しよう!
今回は、水分補給の重要性や、脱水症状の確認方法や、効果的に水分補給する方法についてご紹介しました。

人間の体の大部分は水分でできており失われた水分を適度に補給しないと、水分不足=脱水という状態に陥ります。

脱水に至る前の段階、つまり前脱水に気づくことがとても大切です。

脱水になっていたら、経口補水液などで適度な水分補給しましょう。

  • 人間は水分は「体温調節」「物質の運搬」などに利用している
  • 体の水分は、汗や尿などを通して自然に失われている
  • 脱水になるとめまいやふらつきに始まり、頭痛、吐き気、嘔吐へと進み、ひどくなると意識消失から生命の危機がある
  • 前脱水になっているかどうかは、爪や手の甲、尿の状態を判断基準にする
  • 効果的な水分補給はのどの渇きを感じる前少しずつ、こまめにがポイント
  • 水分補給にはデトックス効果や血液のサラサラ化、むくみの改善と健康や美容にもメリットがある

薬剤師「伊東」
記事の監修 伊東 和子(いとう かずこ)

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