【ワキガの対策】セルフケアから市販アイテムまでワキガ対策のまとめ
蒸し暑い季節や、汗をかいた時など脇の臭いが気になったり、ワキガで悩んでいませんか?
ワキガの対策には、まず原因とメカニズムを知ることが大切です。
そこで今回は、ワキガの原因や、ワキガの対策方法についてご紹介します。
この記事の目次
そもそもワキガとは何?対策できるの?
ワキガの正式名称は「腋臭症(えきしゅうしょう)」と言い、脇に発生する悪臭物質によって引き起こされます。
似たような症状に「多汗症」がありますが、多汗症は汗の量が増える病気であるのに対し、ワキガは脇の臭いが強い症状と言えます。
汗をかく汗腺には2種類あり、脇の下には「アポクリン汗腺」という汗腺が多く存在します。
そのアポクリン汗腺から皮脂や老廃物を含んだ汗が分泌され、その皮脂や老廃物に含まれるたんぱく質を皮膚の常在菌が分解する際に悪臭を発生させます。
皮膚の常在菌の種類は多くあり、黄色ブドウ球菌・表皮ブドウ球菌・アクネ桿菌などさまざまです。
本来それらの常在菌は体に害を及ぼすことはないのですが、脇の下は蒸れやすく常在菌が繁殖しやすい環境のため、悪臭物質を過剰に発生させる原因になるのです。
皮膚の常在菌の種類や多さ、皮脂や老廃物の分泌量によっても臭いは違ってきます。
また同じワキガでもほとんど臭わない人もいれば強烈な臭いの人もいて、個人差があります。
ワキガの原因を知ってワキガを対策しよう!
ワキガの原因にはさまざまなことが考えられます。
ここではワキガの原因から対策を考えてみましょう。
【ワキガの原因】遺伝
ワキガは遺伝すると言われており、最近の研究ではワキガの発症に関係する遺伝子の分析も進んでいます。
この遺伝子は日本人よりも欧米人に多いと言われ、ワキガに悩む欧米人は多くいます。
しかし臭いに敏感な日本人は、自分が臭っているのではと過敏になって悩む人も多いようです。
ワキガではない人でも脇の臭いが気になる人は多いと思います。
たとえワキガが遺伝によるものであっても、対策することで症状が和らぐことがあります。
【ワキガの原因】脇毛の処理、脇の垢や汚れ
脇毛を処理せず生やしたままにしておくと、蒸れやすくなり常在菌が繁殖しやすくなります。
また脇は皮膚が比較的たるんでいて垢や汚れが溜まりやすいため、常在菌の働きで悪臭物質が発生しやすくなっています。
脇毛を丁寧に処理し、脇を常に清潔に保つことが大切です。
【ワキガの原因】ストレス
汗をかく汗腺には体温調節のために汗を出す「エクリン汗腺」と、体臭の原因となる「アポクリン汗腺」の2種類があります。
緊張したりストレスを感じたりすると、アポクリン汗腺の働きが活発になり皮脂や老廃物を含んだ汗が分泌されます。
精神的に緊張しやすい人や脇汗をかきやすい人は、ワキガになりやすいとも言えます。
【ワキガの原因】運動不足
運動不足になると汗の分泌量が少なくなり、自然に毛穴に皮脂や老廃物が溜まりやすくなります。
その溜まった皮脂や老廃物が一気に出てくると、臭いの原因になることがあります。
定期的に汗をかくことで毛穴に汚れが溜まるのを防げるので、適度な運動がオススメです。
【ワキガの原因】食生活
ケーキや揚げ物など高カロリー高脂肪の食品や動物性たんぱく質の多い食事を摂ると、皮脂の分泌が促され常在菌が増えてしまいます。
和食を中心に魚や野菜を取り入れたバランスのいい食生活を心がけましょう。
【ワキガの原因】生活習慣
喫煙や飲酒もワキガの原因になる可能性があります。
アルコールや煙草に含まれるニコチンには汗腺を刺激する作用があり、アポクリン汗腺の働きが活発になります。
過度な喫煙や飲酒の習慣がある人は気をつけましょう。
これらすべてがワキガの原因とは限りませんが、自分の生活を見直して対策を考えてみましょう。
セルフケアでワキガ対策の習慣を身につけよう!
ワキガの対策として、まずはセルフケアでワキガの原因を作らない習慣を身につけましょう。
ここでは具体的なワキガ対策をご紹介します。
【ワキガの対策】脇毛を処理する
脇毛があると蒸れやすいため常在菌の繁殖につながり、そのまま悪臭物質の発生につながります。
たとえ冬でも脱毛器などで根元から丁寧に処理しましょう。
カミソリで処理しようとすると、肌を痛めたり剃り残しが皮膚に潜り込んでかえって臭いの原因になったりすることがあるので気をつけましょう。
【ワキガの対策】脇を清潔に保つ
脇は垢や汚れが溜まりやすく、特に常在菌が繁殖しやすい場所と言えます。
毎日の入浴やシャワーで念入りに洗うことはもちろん、汗をかいたときはこまめにふき取る習慣をつけて脇を清潔に保ちましょう。
【ワキガの対策】吸水性・通気性のある肌着を着る
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維で作られた肌着は、吸水性が悪く蒸れやすくなっています。
綿やシルクなど、天然繊維で吸水性・通気性に優れたものを選びましょう。
また脇と衣類の間が密着していると蒸れやすいので、すき間があるゆったりした衣類を選ぶといいでしょう。
【ワキガの対策】リラックスする
過度の緊張やストレスはアポクリン汗腺を刺激して、体臭の原因となる汗を分泌します。
自分に合ったストレス解消法を見つけて十分な休息と睡眠をとり、お風呂にゆっくり入るなど心身ともにリラックスを心がけましょう。
【ワキガの対策】適度な運動する
適度な運動で汗をかくことによって、アポクリン汗腺に皮脂や老廃物がたまるのを防げます。
ウォーキングやヨガ、エアロビクスなど、代謝を促す有酸素運動がおすすめです。
長く続けることが大切ですので、一度に無理せず適度な運動を習慣づけましょう。
【ワキガの対策】食生活を改善する
肉類などの動物性たんぱく質や高カロリー高脂質な食品は、皮脂の分泌が増え常在菌の繁殖を促します。
高カロリー高脂質な食生活を送っている人は一度見直し、魚と野菜を多く摂って和食中心のバランスのいい食生活を心がけましょう。
【ワキガの対策】生活習慣を改善する
飲酒や喫煙がワキガの原因になることもあります。
過度な飲酒や喫煙は控え、睡眠不足にも気をつけて規則正しい生活を送りましょう。
【ワキガの対策】オススメのケア用品
ワキガ対策のケア用品として「デオドラント」と「制汗剤」がありますが、この両者には明確な違いがあります。
「デオドラント」は、汗による雑菌の増殖を防ぎ、汗の臭いを防ぐものです。
「制汗剤」は、毛穴に働きかけて発汗を抑制し、汗の量を減らしたり一時的に汗をおさえたりします。
最近は「デオドラント」と「制汗剤」両方の効果を持つケア用品も開発されています。
またひとことでワキガ対策のケア用品と言ってもさまざまなタイプがあります。
ここではワキガ対策に効果的なケア用品をタイプ別にご紹介します。
【ワキガの対策】スプレータイプ
直接塗るタイプに比べると効果は薄くなりますが、吹きかけるだけで広範囲をケアできます。
肌に触れないため清潔に保つことができ、爽快感が得られるのが特徴です。
スポーツする時や更衣室など手元にひとつは常備しておきたいタイプですね。
【ワキガの対策】クリーム(ジェル)タイプ
チューブなどからクリームやジェルを手に取って肌に直接塗るタイプです。
しっかり塗り込むことで密着性が高まって、長く効果が期待できます。
クリームの方が密着性は高く、ジェルの方がさっぱりしています。
手が汚れるため、出かける前やお風呂上りに自宅で使用するのに向いています。
【ワキガの対策】スティックタイプ
リップスティックのように固形で棒状になったものをくり出して直接肌に塗るタイプです。
クリームタイプと違って手が汚れないのが特徴です。
スティックが直接肌に触れるので、汗をかく前に塗るようにしましょう。
【ワキガの対策】ロールオンタイプ
容器の先のボール部分を直接肌に当て、ボール部分を転がすことで液体が出てくるタイプです。
速乾性がありさっぱりとしたつけ心地が特徴です。
コンパクトで持ち運びにも便利です。
肌にあたるボール部分に雑菌が繁殖しないよう清潔に保つようにしましょう。
【ワキガの対策】シートタイプ
液体がシートに染み込んでいて、汗やべたつきをふき取るタイプです。
他のタイプと違い、汗をかいた後に使用するのが特徴です。
臭いや汚れが気になる時にサッとひと拭きできるので、ウェットティッシュ感覚で脇だけでなく手足や首にも手軽に使用できます。
それぞれのケア用品の特徴を把握して、自分の体質や使用するタイミングに合わせて最適なものを選びましょう。
またシートタイプで汗を拭きとってからクリームを塗るなど、違ったタイプのケア用品を組み合わせることでより効果が期待できます。
【ワキガの対策】オススメのワキガ対策グッズ
他にワキガ対策にはどのようなグッズがあるのでしょうか?
ここではおすすめのワキガ対策グッズを具体的にご紹介します。
【ワキガの対策】パースピレックス
医療先進国であるデンマーク発の、汗腺にフタして汗を止める医療用の制汗剤です。
臭いを消すのではなく汗そのものを止め、しかもひと塗りで数日間効果が持続する優れものです。
敏感肌用の低刺激タイプやストロングタイプもありますので、自分に合ったものを見つけてみましょう。
【ワキガの対策】ニューUVエミッター
紫外線を直接当てることでワキガの原因となる菌を殺菌する家庭用紫外線治療器です。
1日1回数分間直接患部に照射するだけで殺菌効果が期待できます。
紫外線保護メガネもついて安心、自宅でこっそりしっかり治療したい人におすすめです。
【ワキガの対策】サラーリ ヌーディー ワキフィルム エア
脇に直接貼るフィルムタイプの制汗シートです。
極薄フィルムで貼っていることを忘れるほど自然な装着感です。
ヌーディー仕様で目立たないので、キャミソールやタンクトップでも気になりません。
臭い対策だけでなく脇汗対策にも最適です。
【ワキガの対策】薬用ミョウバンせっけん&スプレー
世界最古のデオドラント成分とも言われるミョウバンを使っており、消臭効果抜群です。
バスタイムに石鹸でしっかりと臭い成分を吸着して洗い流し、お風呂上がりにスプレーすることによりダブルで効果が期待できます。
ワキガ対策に悩んだら専門医に相談しよう!
今回は、ワキガの原因や、ワキガの対策方法についてご紹介しました。
セルフケアや市販アイテムでワキガ対策しても効果がない、強い臭いが気になって人前に出られない、外出するのが怖いなど日常生活にも支障がある場合は、専門医に相談しましょう。
症状や程度によって異なりますが、数千円で手に入る医療用制汗剤や数万円で手軽にできる施術もあります。
ワキガ治療の手術には数種類ありますが、その中で特に効果的だと言われているのが「皮弁法(反転剪除法)」という手術法です。
脇の下を切開して皮膚をめくり、アポクリン汗腺を目視で取り除きます。
「皮弁法」の手術は健康保険が適用されますので、数万円で受けられます。
ワキガ対策にお悩みの方は、1人で悩まず気軽に専門医に相談してみてはいかがでしょうか?
- ワキガとは「腋臭症(えきしゅうしょう)」と言って、アポクリン汗腺から分泌される皮脂や老廃物を含んだ汗を脇の下の常在菌が分解するときに発生する悪臭物質によって引き起こされるもので、臭いの種類や強さには個人差があります
- ワキガには遺伝、脇毛、脇の汚れ、ストレス、運動不足、食生活、生活習慣などさまざまな原因があり、対策することで症状を和らげられます
- ワキガの具体的なセルフケア対策として、脇を清潔に保つ、通気性の良い肌着にする、リラックスする、適度な運動して食生活や生活習慣を見直すなどがあります
- ワキガ対策のケア用品のタイプはさまざまで、スプレー、クリーム、スティック、ロールオン、シートなどそれぞれの特徴を把握して自分に合った使い方をしましょう
- その他ワキガ対策グッズとして、医療用制汗剤や家庭用紫外線治療器、脇に直接貼るフィルム、固形石鹸などがあります
- ワキガが原因で日常生活に支障がある場合は、ひとりで悩まず専門医に相談しましょう
ワキガの原因とメカニズムを知って対策すればきっと症状は和らげられます。
思い当たる原因がある人はまずはその対策から始めてみましょう。