キャベツに含まれる栄養は胃腸を守るのに効果的!キャベツの選び方と栄養の効率的な摂り方も紹介!
スーパーで年中見かける身近な野菜のうちの1つであるキャベツ。
優れた栄養価が豊富に含まれていることをご存知でしたか?
一般的に野菜に多く含まれるビタミン以外にもキャベツには様々な栄養が含まれています。
今回はキャベツの栄養とその働き、栄養を効率的に摂取する方法をご紹介します。
日々の食事にも取り入れてみてください。
この記事の目次
身近な存在だからこそ知っておきたいキャベツに含まれる栄養!
様々な調理法で食べることのできるキャベツですが、食べることでどのような栄養が摂れるのでしょうか?
旬の時期には安く手に入れられる野菜ですので、どのような栄養が含まれているのかを知って食べるようにしましょう。
【キャベツに含まれる栄養素】ビタミンU
ビタミンUはキャベツから発見された栄養素で、キャベジンという別名もあります。
水溶性のため加熱すると水に溶け出す性質があります。
「ビタミン」と名前についていますがビタミンではなくアミノ酸の一種です。
【キャベツに含まれる栄養素】ビタミンC
犬や牛はビタミンCを体内で作り出すことができますが、私たち人間は体内で作り出せないため食事から摂る必要があります。
保存や調理方法によって大幅に失われることがあります。
【キャベツに含まれる栄養素】ビタミンK
脂溶性で油脂に溶けるビタミンのため油と一緒に摂ると吸収率が上がります。
水溶性のビタミンとは違い、尿として排出されないため体内に留まりやすい栄養素です。
【キャベツに含まれる栄養素】カルシウム
カルシウムは体内でもっとも多いミネラルです。
骨に蓄積されますが、体内のカルシウムが足りなくなってくると骨を溶かして体内のカルシウム量を一定に保とうとする仕組みがあります。
【キャベツに含まれる栄養素】カリウム
小腸で吸収され全身に運ばれた後に腎臓で排出され、体内に不足していれば再吸収されるので常に一定量が体内に維持されます。
主に細胞内に存在しています。
【キャベツに含まれる栄養素】マグネシウム
マグネシウムは骨や筋肉、脳、神経など体のいたるところに存在しています。
体を作り出すのに不可欠な栄養素です。
キャベツがもたらす健康効果!胃腸を守るだけじゃない
先ほど紹介したように様々な栄養を含んでいるキャベツですが、それぞれの栄養は体にどのような効果をもたらすのでしょうか?
1つずつ解説していきます。
≪キャベツの効果①≫胃腸を守る(ビタミンU)
市販の胃腸薬にも使われているビタミンUは胃腸の粘膜を丈夫にし、粘膜が荒れた時には修復します。
さらに潰瘍を抑える働きも確認されています。
これはビタミンUが粘膜細胞の血流を促進することでタンパク質の生成が活発になるので胃腸粘膜組織が作り出されるためです。
また、胃酸の分泌量を調整してくれるので過剰に胃酸が分泌されている時には分泌量が抑えられるので胸焼けや胃の不快感が改善されます。
≪キャベツの効果②≫免疫力アップ(ビタミンC)
ビタミンCは強い抗酸化作用があるのでウイルスが体内に侵入した時には攻撃して身体の免疫力をあげてくれます。
感染症にかかった時の自然治癒力もあがるので病気に対しての抵抗力もつきます。
ビタミンCはストレスを受けた時や喫煙時に多く消費され失われるので比較的消耗しやすい栄養素です。
多く摂取した場合には尿として排出されるので積極的にとった方がいいでしょう。
他には、コラーゲンの合成を活発に行うので血管や粘膜、骨、肌を丈夫にします。
シミソバカスの予防にも効果的です。
≪キャベツの効果③≫血液の凝固促進(ビタミンK)
野菜の中ではキャベツが最も多くビタミンKを含んでいます。
血液の凝固を促す効果があるので止血作用があります。
ビタミンKが不足すると鼻血が止まりにくかったり月経過多になったりする可能性があります。
これが慢性化すると貧血になるのでビタミンKが不足しないように注意しましょう。
さらに、ビタミンKには骨からカルシウムが流れ出るのを止める働きがあるので骨を丈夫にします。
≪キャベツの効果④≫骨を丈夫に(カルシウム)
カルシウムは骨を作る材料になるので骨を丈夫にしてくれるということは多くの方に知られていると思います。
また、心拍を規則正しく保ち筋肉の収縮させる働きもある欠かせない栄養素です。
≪キャベツの効果⑤≫むくみ改善(カリウム)
カリウムは細胞の浸透圧を調整して一定に保とうとします。
そのため、塩分を摂りすぎてむくみが気になる時に摂取すると改善が期待できます。
その他には神経伝達を正常に行う働きもあります。
キャベツと一緒に食べるだけでいいことがある?相性の良い食べ合わせ!
健康効果のある栄養素が豊富に含まれているキャベツですが、栄養をより多く身体に取り込むことができる相性の良い食べ合わせがあります。
ご自身が得たい健康効果に注目して読んでみてください。
【キャベツと相性のいい食材①】トマト(粘膜の補修)
トマトに豊富に含まれているリコピンはキャベツに豊富に含まれるビタミンUと同じく胃腸の粘膜を補修する働きがあります。
さらに、キャベツにはない栄養も含まれているのでそれらを補うこともできます。
ロールキャベツをトマトソースで煮込みスープごと食べれば栄養を余すことなく摂ることができます。
【キャベツと相性のいい食材②】玉ねぎ(血流促進)
玉ねぎに含まれるアリシンは血液をサラサラにする効果があります。
キャベツのカリウムによるむくみ改善効果と組み合わせることで血流の促進効果が期待できます。
血流が滞っていると肩こりや冷えに始まり様々な身体の不調に繋がりますから血流をよくしておくことは日頃から大切です。
比較的組み合わせやすい食材ですので積極的に摂っていきましょう。
【キャベツと相性のいい食材③】あさり(貧血予防)
あさりには鉄が含まれていますが、キャベツに含まれているビタミンCと一緒に摂取することで鉄の吸収率が上がります。
あさりとキャベツは酒蒸しにするだけで美味しく食べられるので料理が苦手な方にも取り入れやすいのではないでしょうか。
【キャベツと相性のいい食材④】オレンジ(美肌)
キャベツ同様オレンジにもビタミンCが豊富に含まれているので美肌効果があります。
キャベツとオレンジを組み合わせるのは一見難しそうですが、スムージーにしたりサラダにしたりと生で食べられる料理が多く栄養を逃すことなく摂りやすいです。
食欲がない時にも取り入れやすい組み合わせです。
【キャベツと相性のいい食材⑤】油もの(貧血予防)
定食で揚げ物にキャベツが添えられている物を多く見かけると思いますが、それには理由があります。
キャベツの粘膜補強効果と合わせて揚げ物から胃を守るためです。
さらにキャベツと油ものの組み合わせで嬉しい効果は他にもあります。
キャベツが含む栄養素の中で油に溶けやすいビタミンKの吸収率をあげることができます。
美味しく食べて健康も手に入れましょう。
キャベツの栄養を余すことなく摂りたいならこれに気をつけよう!
キャベツの栄養を摂るには気をつけたいことがあります。
それらを把握した上で上手に栄養を摂っていきましょう。
キャベツの食べ方①芯も食べる
キャベツの芯は固いので、食べずに捨ててしまいがちですが葉の2倍もの栄養が含まれています。
細切りにして炒め物に加えたり、そぎ切りにしてスープに入れたりと切り方と調理法を工夫すれば甘みが強い芯は美味しく食べられます。
芯の部分は旨味成分であるグルタミン酸が豊富に含まれているのでスープに入れると旨味が出ますが、煮込みすぎると臭みが出るので注意しましょう。
キャベツの食べ方②生で食べる
水溶性や脂溶性の栄養素は調理することで溶けでるので栄養を逃している場合があります。
そのため生で食べると栄養を逃すことなく食べられます。
しかし、生で食べると身体が冷える場合がありますので冷え性の方は気をつけてください。
また生では食べ応えがあって食べられる量が限られるので、蒸してかさを減らした上で食べるのもおすすめです。
キャベツの食べ方③煮込み料理はスープも食べる
加熱しても栄養を逃しにくい食べ方がスープです。
水溶性の栄養素はスープに溶けでるので具材だけでなくスープも飲めば余すことなく栄養が摂取できます。
栄養が多くて美味しいキャベツの選び方紹介!
キャベツを選ぶ時に気にされるポイントはありますか?
重さ、芯の切り口など確認してほしいポイントを紹介していきます。
より美味しくて栄養のあるキャベツを選べるように知識を持っておきましょう。
キャベツは一年中出回っていますが、季節によって特徴が異なるので春キャベツと冬キャベツそれぞれでポイントをまとめます。
〈春キャベツ〉
- 葉が柔らかく巻きがゆるい
- 葉の緑色が濃い
- 芯が高くない
- 芯がみずみずしい
- 軽い
〈冬キャベツ〉
- 巻きが強く葉の間隔が詰まっている
- 葉の緑色が濃い
- 芯が500円玉くらいの大きさ(大きすぎない)
- 重い
- 外葉がみずみずしい
春キャベツは柔らかく軽さがあるのが特徴で、冬キャベツは葉がしっかりと詰まっているのでずっしり重いのが特徴です。
それぞれの特徴に合わせて選んでみてください。
栄養を逃さず長持ちさせるキャベツの保存方法!
美味しいキャベツを選べたら、次は保存方法を確認してみましょう。
保存法によって長持ちしなかったり栄養を逃したりしますので保存方法にも気を配りましょう。
<1玉買った場合の保存方法>
- まずは芯を包丁でくり抜きます。(芯は別で取っておくかその日に食べましょう)
- そして水で濡らしたキッチンペーパーを丸めて芯があった箇所に詰めます。
- さらに濡らしたキッチンペーパーか新聞紙で包みます。
- そこまでできたらポリ袋に入れて口は閉じずに野菜室にいれておきます。
- 野菜室には芯があった方を下にして入れておきましょう。
キッチンペーパーは1日ごとに変えてください。
こうしておけば2週間から長くて1ヶ月ほど保存できます。
キャベツは色々な料理に使えるので常に冷蔵庫に入っていれば助かります。
<1/2や1/4にカットしたキャベツを買った場合や野菜庫に入れるために切った場合の保存方法>
- 同じように芯を取って濡れたキッチンペーパーや新聞紙で包んでポリ袋に入れた上で野菜室に入れてください。
- このキャベツを使う時には切っていくのではなく1枚ずつ剥がすとより長持ちします。
- 切り口が黒ずんでいる時には切り落としてしまいましょう。
3〜5日ほど保存できます。
キャベツを1玉買ったもののどうしても鮮度のいいうちに食べきれなさそうな場合は料理に使いやすいサイズに切ってから冷凍しておくと便利です。
冷凍するとしんなりとするので、塩もみの効果や加熱した時に火が通りやすいというメリットがあります。
2ヶ月ほどで使い切ってください。
栄養素を可能な限り失わないようにするためにも、密閉袋に入れてしっかり空気を抜いた状態で、アルミトレーにのせるなどして急速に冷凍しましょう。
まとめ【キャベツの栄養を効率的に摂ろう!】
今回はキャベツの栄養がもたらす効果についてお話ししました。
食べ方を工夫することでより効率的に栄養が摂れるので、正しい知識を持ってキャベツを食事に取り入れましょう。
- キャベツの栄養:ビタミンU、C、K、カルシウム、カリウム、マグネシウム
- 栄養素の働き:胃腸を守る、免疫力アップ、血液の凝固促進、骨を丈夫に、むくみ改善
- 相性の良い食材:トマト、玉ねぎ、あさり、オレンジ、油もの
- 栄養の効率的な摂り方:芯も食べる。生で食べる。煮込み料理はスープも食べる。
- 選び方:春キャベツ(葉が柔らかく巻きがゆるい)冬キャベツ(巻きが強くずっしりしている)
- 保存方法:保水加工をしてからラップではなくビニール袋に入れて冷蔵庫へ。