【鼻水・鼻づまりを解消する方法】鼻水・鼻づまりに効くツボも知ろう!
テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」
35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。
春が近づいてくると気温が暖かくなりうれしいですが、花粉症の方は鼻水が止まらなくなり、つらい季節でもあります。
鼻水は鼻の中に付いた花粉を取り除くために出されますが、鼻水が止まらなければ、仕事や家事が集中して行えません。
そのため、花粉症の方にとっては、鼻水を止める方法は春の悩みの一つです。
鼻水を止める方法はいくつかありますが、どの方法を選べばいいか迷ってしまいます。
今回は、簡単に行える鼻水を止める方法であるツボ押しや、鼻づまりを解消するアロマケアについて紹介します。
この記事の目次
【鼻水を止める】鼻水・鼻づまりが起こる原因とメカニズム
鼻水・鼻づまりが起きる原因は多くありますが、多くの方が思い浮かべるのは、花粉症です。
春になるとスギ花粉がたくさん飛び、鼻の中に入ってしまいます。
すると、鼻の中にある細胞に花粉が付き、「サイトカイン」というたんぱく質を放出します。
この「サイトカイン」が血管や神経を刺激することにより、花粉症の症状である鼻水や鼻づまり、くしゃみが出るようになります。
鼻水は、血管が刺激され広がることにより、サラサラとした無色の止めることが難しい鼻水が出るようになります。
季節の変化や免疫力が下がることにより起こる、風邪も鼻水・鼻づまりの原因になります。
風邪はウイルスにより引き起こされますが、このウイルスを身体の外に出すために、鼻水が大量に出るのです。
しかし、鼻の中の粘膜が腫れてしまい、鼻水を鼻からうまく出せずに溜まってしまうと、蓄膿症になってしまいます。
蓄膿症は、ひどい鼻づまりを起こし、ドロッとした黄色い鼻水を出るのが特徴です。
風邪をひいたときにも黄色い鼻水が出ますが、これはウイルスが含まれているからです。
【鼻水を止める】鼻水や鼻づまりにはツボ押しが効果的
ツボ押しは、3000年以上前から中国で行われていた古代中国医学です。
東洋医学は医学的根拠が低いとされていましたが、最近ではツボ押しの根拠を説明している論文も発表されています。
ツボ押しのいいところは、道具を使用せず気軽にできて即効性があることです。
そのため仕事や家事の合間、外出先などで手軽に鼻水を止める方法としておすすめです。
【鼻水を止める】ツボを押すときの強さや注意点
ツボ押しのコツは、身体の中心に向かって押すイメージですることです。
押す方向が間違っていると効果が現れにくくなってしまいますから、以下のような注意点を守りながら行うようにしてください。
【鼻水を止める】ツボを押す時の4つの注意点
- ツボを刺激する前に原因物質を取り除いておく
ツボを刺激する前に、原因物質をしっかりと取り除いてからしましょう。
外出先から帰宅した際には、手洗いやうがいはもちろん、衣服や髪に付着した花粉などをしっかりと払い落すことが大切です。
- ツボを刺激する時は強めに押す
部位にもよりますが、押す時は強めに、体の中心部に向け圧力をかける感じでする。
- ツボを刺激する時は5秒間押したら5秒間離す
時間にゆとりがある場合は、上記の方法で一度に5セットするといいでしょう。
- ツボを刺激する時は体やツボ周辺を温める
入浴後など体や、ツボ周辺が温まった状態ですると血行が巡りより効果的です。
【鼻水を止める】鼻水・鼻づまりを止めるツボを7種類知ろう!
【鼻水を止める】印堂(いんどう)鼻水や目の疲労の解消にもいいツボ
鼻水を止めるだけではなく、目の疲労も解消してくれるツボです。
左右の眉毛の真ん中に圧痛点があります。
中指を「印堂」に当て、頭の中心に向かって押してください。
この時に、指を滑らせて目を傷つけないように注意しましょう。
【鼻水を止める】通天(つうてん)鼻水や頭痛の解消にもいいツボ
頭にあるツボで、「印堂」と同様に鼻水を止めるだけでなく、頭痛を解消してくれます。
頭の頂点から左右とともに指の平2本分離れた位置に圧痛点があります。
左右のツボに中指を当て、頭の中心に向かって押します。
【鼻水を止める】迎香(げいこう)即効性を求めるならここ!鼻づまりにいいツボ
すぐに鼻づまりを止めたいときは「迎香」というツボを押すのがおすすめです。
小鼻のわきにある少しへこんでいる場所が迎香のツボです。
ここを指先でくるくるとマッサージをするように押します。
あまり力を入れすぎないようにするのがポイントです。次第に鼻がすっきりしてきますので、そうなるまで続けましょう。
- 上迎香(じょうげいこう)
迎香のやや上にある鼻の付け根の両側のツボで、鼻づまりに有効なため別名「鼻通」とも言います。強めに押すと効果的です。
- 合谷(ごうこく)
鼻水・鼻づまりをはじめ、首から上の様々な不快症状に有効なツボで、親指と人差し指の骨の付け根(V字)の部分にあります。
もう片方の親指と人差し指で挟み、強すぎず弱すぎない適度な力で揉みほぐすといいでしょう。
- 大椎(だいつい)
鼻水などの緩和に有効なツボです。第七頸椎と第一胸椎の棘突起の間にあり、少し押しにくい場所にあるツボですが、横になった姿勢で行うといいでしょう。
- 手三里・足三里(てさんり・あしさんり)
ひじやすねを曲げるとしわができますが、そのしわの端から少しだけ下(指三本分ほど)にあるのが手三里です。
同じく足三里も、すねの縁の少し外側にあります。この二つの三里をセットで押すと、花粉症などによる鼻の不快症状により効果を発揮します。
【鼻水を止める】ツボ以外の鼻水・鼻づまりを止める方法
ツボを刺激する他にも、鼻水・鼻づまりを止める方法はたくさんあります。
自分に合った方法を見つけ、毎日コツコツ続けていきましょう。
【鼻水を止める】鼻を温めて鼻水の通り道を広げる
鼻づまりを止める方法として、昔からいわれているのは鼻を「温める」ことです。
鼻を温めることで鼻の中の血流がよくなり、通り道が広がります。
- 蒸しタオルで温める方法
おすすめは、蒸しタオルを鼻の上に置く方法です。水で濡らしたタオルをしっかりとしぼり、電子レンジで30秒ほど温めるだけです。
この蒸しタオルを寝る前や、作業前に鼻の上に乗せることにより鼻づまりを解消できます。
- マスクを着用して温める方法
日頃からしっかりと加湿することも大切になりますので、症状があらわれている時、または日頃から過敏な人は、予防としてマスクの着用を心掛けましょう。
【鼻水を止める】アロマを焚いて鼻づまりを止める
アロマは嗅覚を利用して鼻づまりを止められます。
使用する香りは、「ユーカリ」か「ペパーミント」がおすすめで、自宅にアロマディフューザーがある方は、どちらかのアロマオイルを使用してみてください。
アロマディフューザーが無くても、簡単にアロマケアができる方法もあります。
- 簡単なアロマケアの方法
マグカップにお湯を入れて、この中にアロマを入れます。
すると、マグカップの中からアロマの香りがしてきます。
大きめのバケツに45°~50°のお湯を入れ、この中にアロマを入れて足湯をすることもおすすめです。
鼻づまりの解消に加えて、リラックス効果や冷え性対策にもなります。
【鼻水を止める】鼻うがいで鼻水の原因となる物質を洗い流す
鼻うがいは痛くて苦しそう、と思う人も多いかもしれませんが、鼻炎を持つ人の中には定期的に鼻うがいをしている人が少なくありません。
正しいやり方で行えば痛みも不快感もありませんし、鼻の中に侵入した原因物質を有効に外へ排出するのに有効な方法ですので是非試してみてください。
- 鼻うがいの方法
用意するもの
- 必須
- コップ
- ぬるま湯または、番茶
- 塩
コップにぬるま湯と塩を入れて溶かす
コップ一杯(180ml)のぬるま湯(沸騰させた湯冷まし)もしくは番茶に、塩を小さじ1/2杯入れてよく溶かす。
片鼻からゆっくり吸い込み口から出す
コップに直接鼻をつけ、片鼻ずつゆっくり吸い込み、口から出します。
※吸い込んだぬるま湯を口から出す際に、「あー、えー」などと発声しながらするとスムーズです。やり過ぎると粘膜を傷つけることがありますので、1日2回までにしておきましょう。
【鼻水を止める】頭を上下に動かして鼻水を止める
深く息を吸った後、ゆっくりと吐きます。次に鼻をつまんで頭を上下にゆっくりと動かしましょう。
鼻詰まりの原因にもよりますが、この方法で鼻づまりが止まることはあります。
【鼻水を止める】舌で上あごを押して鼻の通りをよくする
上あごの奥の柔らかい部分を舌で押しながら、親指を眉間に30秒ほど当て、少し強めに圧をかけます。
この動作により、鼻の通り道にある鋤骨が傾き、通りがよくなります。
【鼻水を止める】耳鼻科医考案のペットボトルを使った解消法
耳鼻科医が考案した方法で、詰まっている鼻の反対側の脇下に、ペットボトル(500ml)を挟みます。
詰まった鼻が上側になるように横になり、様子を見ましょう。
脇を圧迫することで交感神経を刺激し、鼻の血管を収縮させることで一時的に鼻の通りをよくします。
【鼻水を止める】換気や掃除をこまめにしてアレルゲンを取り除く
いくら高価な薬を服薬したり有効なツボを押しても、周囲にアレルゲンが溢れていると効果は半減です。
特に花粉症やハウスダストには換気と掃除が欠かせません。
日頃から掃除を心掛けましょう。
掃除機掛けや掃き掃除より、拭き掃除がおすすめです。
また、掃除の際に花粉の部屋への侵入を避けたい場合は、空気清浄器の花粉除去モードなどを利用するといいでしょう。
【鼻水を止める】腸内環境を整える食べ物を摂取する
鼻炎による鼻水・鼻づまりに悩む人は、ヨーグルトや納豆などの発酵食品を摂るといいでしょう。
これらの食品には乳酸菌などの善玉菌が豊富に含まれており、腸内の悪玉菌を減らし、人体にとって不必要な物質を体外へ排除してくれる働きがあります。
また、甜茶などのポリフェノールが多く含まれたお茶には、殺菌作用と共に、鼻炎の発症物質であるヒスタミンの過剰分泌を抑える作用があると言われています。
即効性は弱いかもしれませんが、免疫力アップ、アレルギー体質の改善のために、日頃から良質な食品を摂取する事はとても重要です。
鼻水・鼻づまりを止める方法を見つけよう!
今回は、簡単に行える鼻水を止める方法であるツボ押しや、鼻づまりを解消するアロマケアについて紹介しました。
鼻水・鼻づまりなどのつらい症状は、食生活や適度な運動など、日々の心掛け一つで軽減されることが多いです。
また、手軽に行え即効性のある改善方法も多くあります。
自分に合った方法をコツコツと続ける事で、快適な毎日を過ごしましょう。
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35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。