首が痛いなら3つの原因が考えられる!首が痛い時の対処方法と予防方法
テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」
35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。
若い頃には全くなかったのに、年と共に首が痛くなりやすくなった方や、こりやすくなったと感じていませんか?
年齢をとると首が痛くなったり、こりやすくなったりするのはどうしてでしょうか?
首の痛みやこりは予防できるでしょうか?
また、首が痛くなるのは、どんな人なのでしょうか?
そこで今回は、首が痛い原因や、原因ごとに対処方法や予防方法や、首が痛い時にオススメのストレッチについてご紹介します。
朝起きたら首が痛い、首がこりやすい、ストレートネックなど、首の症状で悩んでいる方は必見です。
この記事の目次
【首が痛い】寝違えが原因の時の対処方法と予防方法
寝違えとは、簡単にいうと首の筋肉が肉離れを起こし傷めた状態です。
睡眠時間は人それぞれ異なりますが、多くの人が毎日、数時間寝ています。
寝ている間、首が不自然な方向に曲がっていると、首の血液の流れが悪くなり、首の筋肉も凝り固まります。
血流が悪くなったり、凝り固まったりした状態であっても、ゆっくりと動かしていけば問題ないのですが、寝ている間にそんなことになったとは露も思いません。
そのため、朝起きて普通に首を動かしてしまうので、首の凝り固まった筋肉が傷み、軽い肉離れを起こします
【首が痛い】アルコールを飲みすぎた時や、疲れがたまった時に寝違えを起こしやすい!
首の姿勢が不自然になったことに気が付きにくく、そのままの姿勢で寝続けますから、寝違えを起こしやすくなります。
【首が痛い】スポーツをした時や、筋肉を使って仕事した時に寝違えを起こしやすい!
これらは、重たいものを持つときに首の後ろ側の筋肉に負荷がかかったり、普段しないスポーツをすることで首の筋肉に痙攣が起こるためです。
【首が痛い】寝違えをセルフケアで対処する方法
寝違えたことに気づいたら、まずは安静を保ちましょう。
そうすれば、ほとんどの場合自然に治ります。
痛みを感じない楽な姿勢から、あまり首を動かさないことも大切です。
また、痛みや炎症を抑える成分の含まれた湿布を使ってみるのもオススメです。
ただし、長い間貼りすぎないように注意してください。
1日1時間くらいが目安です。
中には、首がきちんと動くかどうかを試すために、首を前後左右に動かす人がいますが、かえって悪くなるのでやめましょう。
また、氷水などを使って冷やしすぎるのもよくありません。
冷やすと、血管が縮まるため、血液の流れが悪くなり、傷んだところを治す血液成分が行き渡らなくなります。
あなたがもし医療機関を受診したら、痛みや炎症を抑える湿布や、筋肉をほぐす筋弛緩剤、痛み止めなどの薬が処方されます。
首の痛みが強い場合には、局所麻酔薬の注射をして痛みを和らげることもあります。
寝違えは一旦生じるとなかなか辛いものなのですが、予防することは可能です。
【首が痛い】自分で簡単にできる寝違えを予防する方法
【首が痛い】頭に合った枕にかえて予防する
頭が曲がっても、反り返っても、横にずれない位置になる枕を使ってください。
【首が痛い】暖かくして予防する
寒いところでは、筋肉は固まり、血液の流れも悪くなります。
寝る部屋はできるだけ暖かくすることをオススメします。
【首が痛い】水分補給して予防する
脱水状態になると、血液がドロドロになり流れが悪くなります。
寝違えを起こす要因の一つが、首の血液の流れが悪いのが原因で、水分補給をしっかりして血液の流れを良好に保ちましょう。
【首が痛い】寝酒を減らして予防する
酔っていると首に限らず、身体中の感覚が鈍くなる上、寝返りの回数が減ります。
寝返りをすれば、首にかかる負担も減らせるので、寝酒を減らすことをオススメします。
こうした点に注意して、寝返りを予防しましょう。
【首が痛い】加齢や首の凝りが原因の時の対処方法と予防方法
首は、単に重たい頭を支えているだけではありません。
上下左右に振ったり、前後に反らしたり、3次元になかなか複雑な動きをします。
首には日常的にかなりの力がかかっており、それを筋肉の働きで支えています。
筋肉は使わないと弱っていき、加齢によっても衰えていきます。
さらに加齢が進むと首の骨そのものがすり減ることもあります。
そして、日常的に加わる力に首が徐々に耐えられなくなっていきます。
首に凝りや痛みが生じると考えられています。
しかし、首にこりや痛みを感じる人もいれば、そうでない人もいます。
この違いはどうして起こるのでしょうか?
首が細長い人、なで肩、腰や膝の痛みに悩んでいる、ストレスを感じやすい人は、首のこりや痛みが生じやすいです。
姿勢も関係しています。
前かがみになる、椅子に座って作業することが多い、運動不足、猫背の方も首がこったり、痛くなったりしやすいです。
首の痛みやこりは医療機関でも治療してもらえます。
医療機関では、肩の凝りを緩和するのを目的に飲み薬や、湿布などを使った治療します。
具体的には、筋肉をほぐす筋弛緩薬、痛み止めなどの飲み薬や、炎症を抑え痛みを緩和する効果のある湿布、ローション、ゲルなどです。
【首が痛い】姿勢を改善して予防する方法
首のこりの予防には姿勢の改善や、ストレッチが効果的です。
前かがみになると、首の負担が増すので、凝りや痛みの原因となります。
そこで、前かがみにならないようにしてください。
前かがみになっていないと思っていても、意外に前かがみになっています。
多いのがパソコンやスマホなどの小さな画面を見ている時は、気がつかないうちに前かがみの姿勢になっていす。
そこで、スマホを目の高さに持って操作するようにするのもいいです。
パソコン作業など椅子に座ることが多いなら、適度に椅子から立ち上がって、背筋を伸ばすのもいいですね。
【首が痛い】ストレッチして予防する方法
ストレッチも予防効果が期待できます。
【首のねじりストレッチ】
背筋を呼ばす
背筋を呼ばして、正面を向く。
お腹を凹ませる
お腹を凹ませて、ゆっくりとした呼吸に整える。
顔を下に向けてねじる
顔を下に向けて、首をゆっくりと右にねじり、右の鎖骨に近づける。
※反対側にも同じことをする。左右で10秒ずつ、それぞれ3セットする
【首の左右・前後のばしストレッチ】
頭を肩に引き寄せるように横に向ける
右手を頭の上に乗せ、左側から頭を肩に引き寄せるように横に向ける。
※反対側にも同じようにする
頭を前下方に倒す
頭の後ろで両手を組み、頭を前下方に倒す。顔をゆっくりと上げて、首を後ろに倒す。左右と前後それぞれ15秒ずつ、2セットずつする。
【首が痛い】冷やさないようにして予防する方法
首や肩のあたりが冷えると、血管が縮み、血液の流れが悪くなりますので、こりや痛みを起こします。
エアコンの風が当たりやすいなど、首や肩が冷えやすい環境にいる方は、肩に一枚羽織ってみるなどして、冷えないようにしてください。
【首が痛い】ストレートネックが原因の時の対処方法と予防方法
首が痛いのはストレートネックになっているからかもしれません。
ストレートネックになる原因は、前かがみやうつむきなどの悪い姿勢です。
前かがみになったり、うつむいたりしていると、下顎が前に出やすくなります。
頭はとても重たいので、重たい頭を首全体で支えるために、横から見ると首の骨は緩やかなカーブを描いています。
下顎が前に出ると、カーブを描かず首の骨は真っ直ぐになります。
この状態が、「ストレートネック」です。
首はカーブを描いた状態が正常なので、この状態で血液がスムーズに流れるように血管が流れています。
首が真っ直ぐになると血液の流れが悪くなりますし、頭の重量も首全体で負担できず、付け根と肩のあたりに集中します。
首はいくつもの骨がつながる構造をしています。
その骨と骨の隙間は、カーブを描いた状態で最適になるようになっています。
ストレートネックになると、骨と骨の位置関係も悪くなります。
首の骨には神経が通っていますが、骨と骨の位置関係が悪くなると、首の骨の神経を傷めます。
ストレートネックはこのような原因で起こり、頭痛や手足のしびれ感、めまいなどを生じます。
ストレートネックになりやすい人と、そうでない人にはどのような違いがあるのでしょうか?
そこには、生活習慣が大きく影響しています。
ストレートネックになりやすい人
パソコン(特にノートパソコン)を日常的によく使っている人や、スマホをよく操作している人、ゲームをよくしている人、車を運転する機会が多い人などにストレートネックはみられます。
これらに共通するのは、前かがみやうつむき姿勢です。
心当たりのある人は、ストレートネックになりやすいので気をつけてください。
そこでストレートネックを予防する為におすすめしたいのが、ストレッチと姿勢の改善です。
【首が痛い】ストレートネックをストレッチして予防する方法
【側屈ストレッチ】
首を横方向に傾けるストレッチです。
正面を向いて背筋を伸ばす
顎をひき、正面を向いて背筋を伸ばす
頭をゆっくりと左右へ傾ける
頭をゆっくりと左右へ傾ける。
【回転ストレッチ】
首を横方向に回すストレッチです。
正面を向いて背筋を伸ばす
顎をひき、背筋を伸ばす。
首だけ横方向にまわす
視線は水平を保ち、首だけ横方向にまわす。首から下は動かさず正面を向いたままを保つ。
【首が痛い】ストレートネックの人は姿勢を正しくしよう!
日常から姿勢を正しくすることも大切です。
椅子に座ってパソコンを操作したり、書き物をしたりする時は、浅く座り、耳から肩、腰骨がまっすぐ一直線状に並ぶような座り方を心がけましょう。
寝るときの枕は深くし、肩までしっかりとサポートするようにしてください。
【首が痛い】つらい首のこりや痛みを和らげる方法
首の凝りや痛みを緩和する方法はいくつかあります。
【首が痛い】ストレッチして首のこりや痛みを緩和する!
代表的なのが、ストレッチです。
首の痛みを和らげ、動きを良くする効果が得られます。
【首が痛い】バランスよく荷物を持って緩和する!
片側の腕だけで荷物を持つと、左右の肩のバランスが崩れ、傾きます。
肩が傾いても、頭は水平を保たなくてはなりません。
頭を水平にする為に首を曲げますので、首にも負担がかかります。
そこで肩のバランスを保つためにも、両側でバランスよく荷物を持ちましょう。
一つだけなら、交互に持つのもいいでしょう。
【首が痛い】姿勢を正しくして首の凝りや痛みを緩和する!
猫背は首にもよくありません。
実は、猫背は意外に首に負荷をかける姿勢です。
日頃から背筋をしゃんと伸ばしましょう。
【首が痛い】パソコンやスマホの画面を視線の高さに合わせる!
ノートパソコンやスマホを操作するときに、視線を下向きにしていると、頭の重心が前に傾き、それを支えるために首に負担が加わります。
パソコンはデスクトップパソコンにして画面を高くする、スマホは目の高さまで持ち上げる、こうした工夫で、首にかかる負担を軽くしましょう。
【首が痛い】枕をかえて首の凝りや痛みを緩和する!
寝ている間に首にかかる負担を緩和するには、首の高さにあった枕を選ぶことが大切です。
ご自身に適した枕を使うようにしましょう。
【首が痛い】首が痛い時のおすすめのストレッチ方法
自宅だけでなく、職場でもできる簡単な首のストレッチをご紹介します。
座って仕事をする機会が多い方も、そうでない方も一度お試しください。
【首のストレッチ(横方向)】
正面を向いて椅子に座る
正面を向いて椅子に座る。片手を後ろに回し、椅子の背もたれの横側を掴む。
反対側の耳の上あたりにおく
反対側の手を頭の上からまわして、手の反対側の耳上あたりにおく。頭の上に回した手で、頭を真横に倒して伸ばして、20〜30秒間保つ。
※反対側にも同じようにする
【首のストレッチ(前方向)】
正面を向いて椅子に座る
正面を向いて椅子に座る。片手を後ろに回し、椅子の背もたれの横側を掴む
手と同じ側の太腿の上におく
反対側の手を、その手と同じ側の太腿の上におく。顔を斜め上方45°くらいに向けて20〜30秒間保つ。
※反対側にも同じようにする
【首が痛い】首の痛みを解消して快適な生活を送ろう!
今回は、首が痛い原因や、原因ごとに対処方法や予防方法や、首が痛い時にオススメのストレッチについてご紹介しました。
首のこりや痛みには、姿勢の悪さが大きく関係しています。
姿勢を正したり、ストレッチをしたりして、首のこりや痛みを予防してください。
- 首のこりや痛みの原因は、姿勢の影響が大きいです
- 痛い時には、無理に動かさずに安静を保つことが大切です
- ストレッチは首や肩の筋肉をほぐせるので予防効果が高い
- パソコンやスマホを操作するときは、画面の位置を視線の高さに合わせる
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