【背中のストレッチ】痛みや猫背を緩和する背中のストレッチを紹介
テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」
35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。
長時間のデスクワークや重労働、小さなお子様の抱っこなどにより、肩こりや痛みが慢性化していませんか?
そういった時は、肩をいくら上から揉んでも根本的な治療にはならないといわれており、肩甲骨まわりやワキの下をほぐすことがとても重要だといわれています。
肩甲骨まわり、つまり背中のストレッチすることで、猫背改善、肩こりや張りの解消、老化の予防、疲れにくい身体をつくれますよ。
そこで今回は、背中のストレッチの効果や、自分で簡単にできる背中のストレッチのやり方や、手軽に購入できるおすすめアイテムについてご紹介します。
毎日少しの時間でいいので、続けてみましょう。
この記事の目次
【背中のストレッチ】背中が痛かったり背中のコリの原因
背中に痛みや、コリを感じるのは、背中の筋肉が疲労して血行が悪くなるからです。
仕事も含めた日常生活のなかで、長時間同じ姿勢でいたり、中腰など身体に負荷がかかるような姿勢をとり続けたりすると、背中にコリや痛みを感じてしまいます。
しかし、運動のしすぎもよくありません。
過剰な運動が続くと筋肉は疲労します。
さらに、緊張した状態が続くと背中に痛みを感じたり、急性の背中痛になったりします。
背中が痛いのは、身体に負荷をかけて筋肉を疲労させてしまうこと以外に、何らかの疾病によって背中に痛みをもたらすことがあります。
背中に痛みをもらす疾患のなかで代表的なものと言えば、椎間板へルニアや変形性脊椎症、頸椎(けいつい)の損傷(むち打ち症)などです。
また、結石や胆石症、膵臓の疾患、骨粗しょう症なども背中に痛みをもたらします。
風邪やインフルエンザ、腎盂腎炎、帯状疱疹なども背中に痛みをもたらすことがあります。
心筋梗塞や狭心症など胸の痛みが、背中にまで広がることが少なくありません。
そのような疾病や疾患が原因で背中の胃網やコリを感じたら、専門医を受診しましょう。
日常生活のなかで、自分の身体が背中も含めてどんな状態にあるのか確認することも大事です。
日頃から自分の身体を確認する習慣をつけておくと、背中に痛みやコリを感じたときに冷静に対処できます。
【背中のストレッチ】自分の身体を確認してみよう!
鏡に映った自分の姿をみて愕然としたことは、誰にでも経験があるのではないでしょうか?
「私の身体って、こんなにゆがんでいたの…」と、何か絶望的な思いにかられたことはありませんか?
背中のゆがみは背中通だけではなく、肩こりの原因にもなりますので、日頃から身体の確認は重要です。
どうやって身体のゆがみを確認したらいいのでしょうか?
- 壁にかかとをつける
- 足を拳が一つ分間隔を開ける
- 左右の足の外側が平行になるように立つ
- 大きく息を吸って深呼吸する
- 肩には力を入れず、リラックスした状態で姿勢を保つ
身体が正常だと、後頭部や背部、仙骨、かかとの4点が壁にくっつき、腰の後ろに手がやっと入るくらいのスペースがあいている状態に保たれます。
腰と壁の隙間が手のひら以上に空いている場合は、骨盤が前傾状態になって反り腰になっています。
S型ねこ背になっているという証拠です。
S型ねこ背とは、見た目ではねこ背と見えないので、「隠れねこ背」といわれていますが、若い人に多く見られるねこ背です。
ねこ背を治そうとする過程で、S型ねこ背になることもあるといわれています。
腰と壁の隙間がまったく空いていない場合も、骨盤に問題があり骨盤が後傾している状態です。
頭が前に出ていると、C型ねこ背になっているという証拠です。
C型ねこ背とは、猫のように背中が丸まっている状態のこおで、立っていても座っていても背中が丸まっていて、ひと目で姿勢が悪いとわかる状態です。
一般的に、ねこ背といわれるのは、このC型ねこ背です。
S型ねこ背も、C型ねこ背も、腰痛や背中の痛み、ひどい肩こりの原因になっています。
自分の身体がねこ背になっていないか確認することは重要です。
また、壁に後ろ向きにまっすぐたって、後頭部を壁につけた時に、後頭部がつきにくいのは、C型ねこ背になっているからです。
自分で背中がゆがんでいるなと感じたら、痛みが出る前に、背中の歪みをとることが大事です。
【背中のストレッチ】ストレッチは必要なの?コリに効く?
一般に、背中の歪みや筋肉のコリをほぐすのに有効なのがストレッチです。
背中のストレッチは、背中を本来の状態に戻す効果があるといわれています。
普段から身体をあまり動かしていない人が、ストレッチすると効果的です。
人間の身体のなかで、肩の周辺には多くの筋肉が絡み合っています。
そのため、肩こりがひどいな、背中の筋肉が動かしにくいなと思っている人は、肩の周辺の筋肉をほぐすだけで、肩こりや背中の痛みの解消につながります。
肩コリや背中の痛みをなにもケアしないで放っておくと、ますます痛みがひどくなったり、まっすぐだった背中がねこ背になってしまうこともあります。
身体の歪みや姿勢が悪くなるのは、年齢を重ねるから仕方がないと思っていませんか?
年を取るとどうしても姿勢が悪くなったり、ねこ背になったりするのはしょうがないと思っていませんか?
それは間違いです。
姿勢が悪くなったり、身体がゆがんだりするのは、年齢のせいではありません。
身体の左側と右側の使いかたが偏っていたり、カバンを肩にかける方が決まっていたりすると身体に歪み、痛み、コリが生じます。
現代社会は、インターネットの普及や、仕事以外に日常生活でもパソコンが手放せなくなってきています。
また、スマホひとつあればたいていのことはすませます。
非常に世の中が便利になりましたが、その分身体のケアや運動の量が少なくなっています。
長時間のパソコンやスマホの使用で、身体に知らず識らずのうちに歪みが生じてきたりしていませんか?
長時間同じ姿勢でパソコンやスマホなどを使っていると、どうしても身体のいたるところに弊害がでてきます。
もはや日常的な自分の癖が、身体のコリやや歪みをもたらし、引いいては筋肉の痛みを引き起こしてしまいます。
そうした自分の身体の異常性に気づかずに、歪みやコリを放っておいたら、それがひどい痛みを引き起こし、肩や背中だけではなく、全身に痛みが広がってしまいます。
ここが重要な点ですが、人は痛みやコリがあるとその部分はなるべくそっとしておきたいものですが、かえって逆効果になってしまうことがあります。
痛みやコリをそのままにしておくと、その部分の血行が悪くなり、身体に悪影響が広がってしまいます。
ひどい痛みの場合は専門医を受診すべきですが、軽い痛みやコリを感じたら、一度ストレッチしましょう。
大切なのは、痛みやコリの原因となっている身体の歪みを正常な状態に戻すことです。
常日頃からある程度の時間をさいて、身体をケアすることが重要です。
身体のケア、ストレッチすることを習慣づけるようにしてみましょう。
ストレッチを続けて筋肉をほぐしておけば、身体の動きも自由になり、コリや痛みに苛まれることもなくなります。
老化を防げるでしょう。
【背中のストレッチ】背中のストレッチをした効果を知ろう!
ストレッチしたら嬉しい効果を6つ紹介します。
【背中のストレッチ】ねこ背の改善につながる!
仕事など椅子に座ってデスクワークばかりしていると自覚はないが、ねこ背になっている場合が多いです。
ねこ背は見た目も悪く、暗い印象を人に与えてしまうので、接客する人は損してしまいます。
また、ねこ背になるとお腹がぽっこりして見栄えがよくありません。
このような状態になる前に、ストレッチに取り組んでみましょう。
ストレッチすることで、骨盤を元の状態に戻します。
仕事の合間にストレッチの時間をとることで、長時間同じ姿勢で仕事することも少なくなります。
【背中のストレッチ】疲れにくい身体をつくる!
ストレッチの大きな特徴のひとつが、疲れにくい身体をつくることです。
身体の疲れはストレッチで取れて、血行不良や痛みなどもを感じないくらいまで改善できます。
背中や肩のコリについては、ストレッチは絶大な効果を発揮することがわかっています。
コリを解消することで、自然に疲れにくい身体になります。
背中の筋肉のなかで、腰周りの筋肉は意識していないと、うまくストレッチできません。
風呂上りなどに身体が柔らかくなったところで、腰周りストレッチすると効果的です。
【背中のストレッチ】背中の張りが解消できる!
私たちが背中に張りを感じるのは、肩甲骨の周囲や、腰に近いとことではないでしょうか?
肩甲骨の周囲に張りを感じたら、ストレッチで首の後部から肩と背中に広がる僧帽筋をほぐすと張りが解消できます。
腰の周囲の張りは、背骨の近くにある筋肉やお尻の筋肉をほぐすと張りを解消できます。
【背中のストレッチ】肩こりの改善にもなる!
背中のストレッチのメリットは、背中全体の血行をよくすることです。
血行がよくなると、肩胛骨周辺や背骨付近、腰まわりの筋肉の張りやコリなどがほぐれていき、背中痛や肩こり、腰痛などの改善につながります。
一日中デスクワークで座って仕事をしている人は、どうしても腰周りの筋肉に疲労がたまってしまい、筋肉が固まってしまいやすくなります。
筋肉の固まりは張りの原因になり、やがては腰痛を引き起こします。
ストレッチすると、腰周りの筋肉の緊張をほぐすと腰痛予防になります。
【背中のストレッチ】老化の予防になる!
背中の筋肉は、身体全体の筋肉とつながっています。
背中の筋肉に異常をきたすと、他の部位にも悪影響を及ぼす可能性が高くなります。
背中の筋肉は常にリラックスした状態に保つことが重要です。
毎日のストレッチを欠かすと、自分の身体が悪くなるのにつながります。
背中の筋肉が衰えてしまうと姿勢が前屈みになって、年寄りくさい印象を与えます。
ストレッチによって背中の張りやコリを解消して、いつまでも若々しい身体でありたいものです。
アンチエイジング効果も背中のストレッチにはあります。
【背中のストレッチ】ケガをしにくい身体になる!
背中の筋肉の張りや、コリがなくなると、身体全体にとってはとてもいいことです。
張りやコリをとることで、筋肉がリラックスして、血行もよくなるので、身体全体が軽やかになり、動きやすくなります。
スポーツクラブ活動などしている人は、背中の筋肉を正常に保つことは、運動能力を高めるためにも重要です。
動きやすくなり、反射神経も敏捷になり、つまずいたり、転んだりという、けがにつながるような事故にも遭遇しなくなるはずです。
けがをしにくい身体になることは、いつまでも健康にいられるということです。
日常生活も楽しくなってくるに違いありません。
【背中のストレッチ】ストレッチをやってみよう!
ストレッチができる環境は、身体に大きな負荷をかけずに楽しくやりたいものです。
そのためには、リラックスした状態でストレッチすることをオススメします。
手軽にできるストレッチの方法を紹介します。
両手を頭の後ろで組んで背中と首を伸ばして、両手を組んだまま上半身を真横に倒す
椅子に座って背筋を伸ばします。座骨の上にしっかりと重心を乗せます。頭の後ろで両手を組んで、背中と首をしっかりと伸ばします。そのままの状態で、上半身を真横に倒します。ゆっくりと呼吸をしましょう。このストレッチは、私たちが日常生活でほとんどしない運動することで、背中や腰の筋肉をほぐし、ねこ背の解消にも効果があります。
両腕を前後に伸ばして肩胛骨を寄せたり、体の前で両腕を伸ばして天井を見ながら両手を後ろに引く
身体の前で腕を伸ばして手のひらを組むことで、肩胛骨が左右に開きます。その次に、天井をゆっくり見上げながら、両手を後ろに引きます。左右の肩胛骨は背中を中心に近づくことになります。両手を後ろに引くと同時に呼吸をし、手を前に伸ばしたときに呼吸を吐きます。
この一連の動作を繰り返すことで、肩胛骨を本来の正しい場所に戻せます。そうすると肩の動きがよくなって、ねこ背の解消につながります。この動きのポイントは、肩全体を大きく動かすことです。
この他にも、ヨガを活用することで、背中の張りやコリを解消できます。
【背中のストレッチ】背中のストレッチに効果的なアイテム
背中をストレッチする時に、補助道具を使うとうまくいくこともあります。
【背中のストレッチ】ストレッチポール
ストレッチボールを使うことで、身体全体に影響力の強い背中の筋肉を鍛えられます。
ボールの上に寝たままの状態で身体を反らせたり、ボールの上に乗ってバランスを取ることで体幹を鍛えたりと、いろいろな用途に利用できます。
このストレッチボールには、付属のリングがついています。
バランスを取るのが得意ではなくても、すぐに利用できます。
身長など身体の特徴によって、ストレッチボールのサイズなどが変わります。
どんなサイズのストレッチボールが自分にあっているかを確認したうえで利用しましょう。
東急スポーツオアシス フィットネスクラブがつくったバランスボール55cm (リング & エクササイズDVD & ハンドポンプ付き) FB-600 (ライトブルー)。
【背中のストレッチ】ストレッチチューブ
ストレッチチューブを使うと、背中のストレッチが比較的簡単にできます。
ストレッチチューブは、適当な弾力と伸縮性があり、ストレッチチューブを両手で伸ばすことで筋肉を動かしてストレッチになります。
ストレッチチューブは、コンパクトで軽く、寝っ転がってでも手軽にストレッチできるのが特徴です。
手を背中の後ろに回して、ストレッチチューブを握って伸ばすことで背中の筋肉をほぐせます。
【背中のストレッチ】背中の筋肉の仕組みを知ろう!
ストレッチの効果を高めるためには、背中にどんな筋肉があるのか知っているのと、知らないのとでは雲泥の差になります。
ここでは、背中の筋肉についてしっかり勉強しましょう。
【背中のストレッチ】僧帽筋(そうぼうきん)
僧帽筋は、背中のなかでもっとも広い範囲に広がっている筋肉です。
背中の上部や、肩甲骨付近にある筋肉のことです。
背中の上部、中部、下部と僧帽筋は3つの部位にわかれています。
僧帽筋は、首まわりの筋肉ではもっとも強い筋肉なので、僧帽筋が張ってきたり、コリ固まってきたりすると、背中以外に首や肩の周囲の筋肉にも何らかの影響を及ぼす可能性があります。
僧帽筋は肩をすくめたり、肩甲骨が左右に回したり、肩を下げしたりする動きをサポートしています。
【背中のストレッチ】広背筋(こうはいきん)
広背筋は、背中でもっとも体積が大きい筋肉です。
背中の下部や肩甲骨周辺に付いている筋肉のことです。
広背筋のストレッチは、僧帽筋よりも難しいといえます。
広背筋は手を肩より下げたり、手を身体よりも後ろに下げたり、手を偏りも内側に入れる動きなどを司る筋肉です。
肩甲骨と同じように重要な筋肉で、この筋肉が痛みを感じたり、こったりすると日常の動きにも影響がでます。
【背中のストレッチ】脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
脊柱起立筋は、背中の中心部に位置しているのが脊柱起立筋です。
脊柱起立筋という名称の筋肉はありませんが、背中の中心部を司る筋肉の総称です。
脊柱起立筋は、身体を伸ばしたり、身体を右にねじったり、身体を真横に倒したりするときに作用します。
【背中のストレッチ】大円筋(だいえんきん)
大円筋は、背中の筋肉のなかではあまり知られていない筋肉です。
手を肩よりも下げたり、手を体よりも後ろに下げたり、手を肩よりも内側に入れたりする時に使います。
広背筋よりも外部に位置しているので、筋トレで胸回りなどを鍛えると、この筋肉によって胸回が盛り上がっているようになります。
背中のストレッチをして痛みやコリを解消しよう!
今回は、背中のストレッチの効果や、自分で簡単にできる背中のストレッチのやり方や、手軽に購入できるおすすめアイテムについてご紹介しました。
肩甲骨まわりをほぐして、姿勢改善をすることは、痛みやコリといった不調の緩和だけではなく、アンチエイジングやダイエットにも効果があります。
月に何度も整体に行くとなると費用がかかりますが、自分で背中のストレッチや適度な運動をすることを習慣づければ、その費用もかからなくてすみます。
ご紹介したストレッチポールやチューブは、保管場所も比較的使わないですし、テレビを見ながら使えるアイテムです。
興味があれば、ぜひ試してみて下さいね。
身体が楽になると、毎日のお仕事や家事、育児を元気にこなすことができて気持ちも明るくなります。
ぜひ背中のストレッチをして、痛みやコリを解消しましょう。
テイコク製薬社調剤店舗「薬剤師」
35年の薬剤師キャリアを活かし、「健康を知り尽くした調剤マスター」としてテイコク製薬社の調剤業務に従事。