【夏バテ】暑い夏を乗り切るコツをつかんで夏バテを予防や解消しよう!
バーベキューや川遊び、旅行にお祭り、花火大会…楽しいことが満載の「夏」。
全てを全力で楽しみたいのに、やる気が出なかったり、食欲がなかったり、めまいがしたり…そんな経験はありませんか?
暑いときは体を冷やすことが1番だと思っている人が多いですが、夏バテの症状がある時は「食事」「運動」「睡眠」に気を配ることが重要です。
本格的な暑さが到来する前に体の基盤をしっかりと作り、暑さに負けない体づくりをして、夏に備えましょう。
また、夏バテの原因を知り、適切な対応ができるようにしておくことも大切です。
この記事の目次
【夏バテの原因】原因を知って適切な対処をしよう!
夏バテには色々な症状があり、主な症状には
- 体がだるい
- 寝つきが悪い
- 食欲不振
- 疲れやすい
- 下痢・便秘
- イライラする
- めまい頭痛
などがあります。
この他にも様々な症状がありますが、原因も様々で複雑です。
ここでは主な原因についてお話ししていこうと思います。
【夏バテの原因】自律神経の乱れ
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があります。
活動時には交感神経が優位になり、血圧を上げたり胃腸の働き(消化活動)を休めたりしていますが、休息時や就寝時には副交感神経が優位になり、血圧を下げたり消化活動を促進させたりしています。
また、体温調節にも大きく関わっており、暑いときには体表に近い毛細血管を広げて体内の熱を放出させる働きをしますが、寒い時には血管を収縮させて放熱を防ぐ働きをします。
この自律神経のバランスが暑さなどにより乱れることで、発汗の異常や気温の変化に対応できないといった様々な症状を引き起こします。
【夏バテの原因】胃腸の機能低下
食欲は、脳の視床下部にある「満腹中枢」と「摂食中枢」によりコントロールされていますが、この視床下部が自律神経を調整しています。
また、自律神経が乱れると胃腸への血流が少なくなり胃腸の働きが低下します。
このように、自律神経の乱れは食欲不振や胃腸の働きの低下を引き起こすので、体が必要としている栄養をしっかりと摂れなくなります。
【夏バテの原因】体力の低下
食欲不振や胃腸の働きの低下により、思うように食事が摂れなくなると、体は栄養不足状態になり体力が低下します。
体力が低下すると疲れが取れずにどんどん溜まり、さらなる自律神経の乱れにつながります。
【夏バテの原因】高温多湿
日本の夏は高温多湿で、暑さによる体力の消耗や、多湿による発汗の異常が起こりやすくなります。
また、日本人はもともと胃腸が弱い人が多いといわれていますが、高温多湿によりさらに胃腸が弱り、食欲不振などの症状が出やすくなります。
【夏バテのタイプ】なたの夏バテはどのタイプ?
上記では夏バテの主な原因についてお話ししましたが、ここでは夏バテのタイプについてお話ししていきます。
【夏バテのタイプ】栄養不足タイプ
- 同じものを好んで食べることが多い
- 簡単な食事(そうめんやうどん)だけで済ませることが多い
- めまいや貧血がある
- なかなか眠れない
1度はまるとそればかり食べ続ける人や、簡単な食事だけで済ませることが多い人は、栄養が不足している可能性が高いです。
乱れた食生活を送っていると体に必要な栄養素を摂れず、めまいや睡眠障害を引き起こします。
このタイプの人は、まず適切な食事管理・良質な睡眠を確保しましょう。
【夏バテのタイプ】エネルギー不足タイプ
- 食欲不振
- 1日2食しか摂らない
- 疲れやすい
- 全身がだるく、気力が湧かない
夏になると食欲が減退したり、普段から食事を抜くことが多かったりする人は、体を動かすためのエネルギーが不足しがちです。
食欲がないときは水分だけで済ませる人もいると思いますが、水分ばかり摂っているとさらに食欲が低下することになります。
このタイプの人は、まず適切な食事管理・良質な睡眠を確保しましょう。
【夏バテのタイプ】冷え・むくみタイプ
- 手足が冷えやすい
- アイスやビールなど冷たいものが好き
- 運動不足
- 体が重くむくみやすい
最近多いのが「冷え」からくる夏バテです。
学校やオフィス、電車やお店…今ではどこへ行っても冷房が効いていて「寒い」と感じることも少なくないと思います。
また、アイスを食べたり冷キンキンに冷えたビールを飲んだり…冷えた体をさらに冷やすような食生活を送っている人もたくさんいると思います。
体が冷えると血行が悪くなり、肩こりや頭痛、胃腸の働きの低下などを引き起こすので、体の冷やしすぎには気を付けましょう。
また、寒いほどの屋内と激烈な暑さの屋外を行き来することも、自律神経の乱れにつながるので注意が必要です。
このタイプの人は、まず適切な食事管理・適度な運動をしましょう。
【夏バテを予防や解消】食事法、運動法、睡眠法を紹介
夏バテのタイプについてお話ししましたが、あなたはどのタイプでしたか?
もしかしたら全て当てはまる人もいたのではないでしょうか。
自分の夏バテの症状に合わせて適切な対処をし、体調を整えましょう。
【夏バテを予防や解消】栄養バランスの良い食事を心がけよう
朝食を抜いたり、そうめんやうどんのみで済ませたり、水分だけで過ごしたりしていると、栄養やエネルギーが不足し、体が重だるい、疲れやすい、頭痛、めまい、食欲不振、なかなか眠れない…といった症状が現れます。
暑い夏を乗り切るためには、以下の栄養素に注目して、栄養バランスの良い食事を摂ることが重要です。
積極的に摂りたい栄養素としては、
・ビタミンB群…疲労回復効果(マグロ、うなぎ、豚肉、卵など)
・ビタミンC…ストレス軽減、疲労回復効果(レモン、パプリカ、ブロッコリーなど)
・アリシン…ビタミンB群の吸収を助ける(ニンニク、ネギ、ニラなど)
・クエン酸…疲労物質を体外へ排出する(梅干し、レモン、酢など)
・ムチン…消化促進、胃粘膜保護(納豆、オクラ、長芋など)
などがあります。
また、
・1日3食規則正しい時間に食べる
・よく噛んで消化を促進させる
・こまめな水分補給(スポーツドリンクなど)
などにも気を配りましょう。
野菜は旬の時期に栄養価が一番高くなり、体に必要な栄養素がたっぷり含まれています。
【夏バテを予防や解消】普段から適度な運動を心がけよう
日本の夏は高温多湿でとても過ごしづらい気候なので、少し体を動かすだけでどっと疲れたり、体調が悪くなったりすると思います。
普段から運動不足の人は、通勤や通学だけで身体が疲労し、疲れがなかなか抜けない…ということもあると思います。
運動不足になると筋肉の量が減少し、代謝が悪くなったり発汗しにくくなったりします。
こうなると体調不良を起こしやすくなるので、適度な運動で筋肉の量を維持・増加させましょう。
また、汗をかくことで、自律神経が活発になり、正常な発汗・気温の変化への順応ができるようになるので、普段から意識して体を動かすようにしておくことも大切です。
暑い時間帯に運動をするのは危険なので、早朝や夕方の比較的涼しい時間がおすすめです。
運動は、自律神経のバランスを整えて副交感神経の働きを助ける「有酸素運動」を取り入れましょう。
・ジョギング
・ヨガ
・水泳
・1つ前の駅で降りて1駅分歩く
・エスカレーターやエレベーターを使わずに階段を使う
など、激しい運動ではなく「程よい疲労感」を感じられる程度の運動で十分です。
疲れをとってすっきり目覚める睡眠法
寝苦しい夜はエアコンに頼りがちですが、体を冷やしすぎると夏バテを起こしやすくなるので注意が必要です。
人の体は明け方から体温が上がり始めて活動モードになりますが、体が冷えていると体温が上がりにくくなり起床時にだるさを感じる原因にもなります。
寝室の工夫としては
・冷却シートや冷感シーツを取り入れる
・除湿器などを使い湿度を下げる
・扇風機やサーキュレーターを有効活用する
などがあります。
また、
・寝る1時間前から明かりを暗めにしておく
・寝る1時間前からパソコンやスマートフォンの使用は控える
といったことも習慣にしていきましょう。
夏バテに効く簡単ストレッチ!就寝前やスキマ時間を有効活用
夏バテに負けない体を作るには、体力や筋力をつけることが大きなポイントですが、疲労回復効果や血流改善効果のあるストレッチも併せて行うと、より効果を実感できます。
【夏バテに効くストレッチ】ぐっすり眠れる就寝前ストレッチ
①仰向けに寝て、両手をお腹の上に置きます。
②両方の足の裏を合わせ、骨盤を開きます。
③両足の裏を床につけて膝を立てます。
④2~3を繰り返します。
ゆっくりと何度か繰り返し行うことで、お腹や足の先がポカポカしてぐっすりと眠れます。
良質な睡眠をとることで疲労回復につながるので、ぜひ試してみてください。
【夏バテに効くストレッチ】夏バテの予防に!
①体の後ろにイスを置き、片足の膝から下を乗せます。
②前の脚の膝に両手をつきます。
③重心を前に移動し、脚の付け根を伸ばして15秒位キープします。
④反対側も同様に行います。
脚の付け根のリンパに溜まっている老廃物を流すことで、疲労回復効果を得られます。
また、血液の流れも良くなるので、冷えの解消にもつながり一石二鳥です。
【夏バテに効くストレッチ】オフィスでもできる肩甲骨ストレッチ
①両腕をまっすぐ上に伸ばして頭の上で組み、後ろに引っ張るように伸ばします。
②両手を組んで頭の後ろにつけ、体を左右交互に倒します。
③右腕の肘を左の手首で抱え込み、胸の方に引き寄せます。
上半身の運動量は意外に少なく、首や肩、背中の血流が悪くなりがちです。
血流が悪くなると筋肉が凝り固まり、疲労物質が溜まり疲れやすくなったり、自律神経が乱れたりしてさらなる運動不足を招きかねません。
そんな時は、座ったままでもできる肩甲骨ストレッチで、上半身もしっかり動かしましょう。
【夏バテの食事】栄養満点お手軽レシピを教えます
毎日暑くて食欲が湧かない…疲れていて食事を作る気になれない…そんな時におすすめなのが「さらっと食べられる」「手軽に作れる」レシピです。
ここでは、面倒な工程や下ごしらえのないお手軽レシピを紹介します。
【夏バテの食事】ねばとろ丼で夏バテ解消!
- 必須
- とろろ
- オクラ
- 納豆
- キムチ
- 卵
- めんつゆ
- ごはん
オクラは茹でて輪切りにし、納豆は添付のたれと混ぜ合わせておく
オクラは茹でて輪切りにし、納豆は添付のたれと混ぜ合わせておきます。器にご飯を盛り、材料をバランスよく乗せます。最後にめんつゆで味付けをして完成です。
ネバネバ食材には消化促進や胃粘膜保護の効果があるので、夏バテで胃腸の機能が低下しているときには最適です。
ご飯の代わりにうどんやそうめんを使ってもOKです。
【夏バテの食事】さらっと食べられる!夏野菜のスープカレー
- 必須
- 豚肉(カレー用角切りなど)
- ナス
- パプリカ
- じゃがいも
- 卵
- スープカレーの素
- ごはん
スープカレーの素でスープを作っておく
スープカレーの素でスープを作っておきます。卵は茹でたまごにし、半分に切ります。材料は好みの大きさに切り、じゃがいもはレンジで加熱、他の食材は炒めておきます。器に盛りつければ完成です。
夏野菜には体が必要としている養素が豊富に含まれていますし、香辛料には代謝アップ効果や疲労回復効果があるので、夏バテにはもってこいのレシピです。
さらっとしているので、食欲が湧かない時でも食べやすくおすすめです。
【夏バテを予防や解消】おすすめの漢方薬4選
夏バテの時は、食事で栄養を摂ったり、エネルギーを補給したりすることがとても大事ですが、気を付けていてもなかなか調子が戻らないという人もいるかもしれません。
ここでは、夏バテの予防・解消に効果のある漢方薬を4つ紹介します。
【夏バテの漢方】補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
補中益気湯は、
- 元気が出ない
- 体がだるい・疲れやすい
- 胃腸の調子が悪く食欲が湧かない
などの症状に効果があります。
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【夏バテの漢方】人参養栄湯(にんじんようえいとう)
人参養栄湯は、
- 体がだるい・疲れやすい
- 胃腸の調子が悪く食欲が湧かない
- 貧血気味手足の冷え
に効果があります。
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【夏バテの漢方】六君子湯(りっくんしとう)
六君子湯は、
- 胃腸の調子が悪く食欲が湧かない
- 吐き気
- 消化不良
- 疲れやすい
などの症状に効果があります。
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【夏バテの漢方】五苓散(ごれいさん)
五苓散は、
- 体のむくみ
- 水溶性の下痢
- 飲みすぎ・二日酔い
- 吐き気
- 頭痛
に効果があります。
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漢方薬は効果が出るまでに時間がかかることがあります。
使用上の注意をよく読んで、適切な服用をすることが大切です。
また、他の薬を服用している人は主治医・薬剤師に相談しましょう。
最後に【夏バテは予防・解消して快適な夏を過ごしましょう】
今回は夏バテの原因や予防・解消法についてお話ししました。
毎年夏バテがひどくて憂鬱だ…という人も、次の夏からは元気に乗り切れるといいですね。
- 最近の夏バテは「冷え」が原因になっていることが多い
- 夏バテの原因やタイプを知って適切な対処をしよう
- 食事・運動・睡眠を見直そう
- 漢方薬を取り入れてみてもOK
夏バテになる前にまずは予防から。
普段から運動をし、栄養バランスの良い食事を摂って、疲れ知らずの体を手に入れましょう。