風邪は、ウイルスによって引き起こされる病気です。
現在、風邪には特効薬はなく、風邪によって引き起こされる症状を和らげる薬だけがあります。
風邪を治すには、風邪をひいた自身の免疫力だけです。
免疫力を上げるには、栄養をしっかりと摂ることがとても大切です。
今回は、風邪をひいた時にオススメの食べ物や飲み物、風邪をひいている時は避けるべき食べ物についてご紹介します。
【風邪に効く食べ物】風邪を早く治すには免疫力を上げよう!
免疫とは、細菌やウイルスなどの病原体から身体を守るために、身体が備えている防御システムのことです。
免疫の働きを免疫力と言いますが、免疫力は体力が充実している時はしっかりと発揮されます。
ところが、疲れがたまったり、体調が悪くいなどが原因で体力が下がると、免疫力も下がってしまいます。
体調が悪い時に、風邪をひきやすくなるのはこのためです。
風邪をひいたら、風邪のウイルスをやっつけるのも免疫力の仕事なので、免疫力を高めるのが風邪を治すポイントになります。
【風邪に効く食べ物】免疫力アップに必要なのは体力の回復です!
免疫力を高めるには、体力を回復させる必要があります。
体力を回復させるためには、「身体を温める」「睡眠を取る」「安静にする」など身体を休めることが効果的です。
中でも注目して欲しいのが、栄養のある食べ物を摂るという栄養管理です。
風邪の症状はいろいろありますから、症状に応じて食べ物を工夫するのが、早く治すポイントとなります。
【風邪の食べ物】風邪の症状別にオススメ食べ物を知ろう!
【風邪の食べ物】風邪のひき始めにオススメの食べ物
あなたの風邪は、のどから?それとも鼻から?
どちらの場合であっても、ひき始めに体力を回復させて、免疫力をアップさせることが大切です。
鍋には色々な食材をたくさん入れて作ると、栄養たっぷりです。
身体を温める効果も高く、野菜の繊維を柔らかくして、消化しやすくなるので胃腸にも優しい料理です。
出汁を使って雑炊にすれば、野菜からでた栄養素も無駄なく食べられます。
味噌汁には、アミノ酸などの栄養素も含まれており、身体も温めてくれます。
味噌汁を作るのもしんどいという場合は、インスタントの味噌汁でも大丈夫です。
野菜たっぷりのインスタント味噌汁なら、手軽に野菜もとれるのでオススメです。
【風邪の食べ物】喉が痛いときにオススメの食べ物
風邪のウイルスによって喉が傷ついている時は、喉の痛みを感じます。
そんな時に喉の痛みを癒してくれるオススメの食べ物を紹介します。
しょうがには、ジンゲロールや、ショーガオールという抗菌作用のある成分が入っています。
この働きで、喉のウイルスを防ぎます。
また、しょうがは身体を温めてくれるのでオススメです。
レンコンには、ビタミンCが豊富に含まれています。
ビタミンCには、免疫力をアップさせる働きがあるので、風邪の時には最適です。
また、ムチンという成分には、喉の粘膜の炎症をおさえる働きもあります。
ゆずにも、ビタミンCがたくさん入っています。
保湿効果や、粘膜の保護効果もあるので喉の痛みにはオススメでね。
きんかんには、ヘスペリジンという喉の炎症を鎮めてくれる成分<が入っています。
それだけでなく、ビタミンCも多く含まれています。
梨はソルビットールという喉の炎症をおさえる成分が含まれています。
ビタミンもたくさん含まれており、水分も多く脱水予防の効果もあり風邪の時に最適ですね。
喉の痛みが強く飲み込みにくいような時は、軟らかく喉の通りがよいプリンやゼリーがいいでしょう。
冷やしておけば、ひんやりとして食べやすく、気持ちもいいです。
フルーツ入りのゼリーなら、ビタミンを摂れます。
プリンはカロリーが高いので、風邪で弱った体力の回復に役立ちます。
喉の痛みで飲み込みが難しい時は、経口補水液やスポーツドリンクばかりだと、飽きてしまい精神的にもよくありません。
気持ちを入れ替える意味でもプリンや、ゼリーがオススメです。
【風邪の食べ物】鼻水が出るときにオススメの食べ物
風邪をひいた時に、鼻水がたくさん出るのは風邪のウイルスが鼻の粘膜に感染したことが原因です。
もちろん、白血球などの免疫細胞も集まってきますが、このウイルスを洗い流すために鼻水をたくさん出したり、吹き飛ばすためにくしゃみが出たりします。
鼻水がたくさん出て困っている時は、鼻の炎症を和らげる効果のある食べ物がオススメです。
ネギには、アリシンという抗菌作用のある成分が入っています。
また、ネギオールという炎症を和らげる効果のある成分もあります。
ウイルスをおさえて、炎症も緩和してくれるので、鼻風邪の時にはぴったりです。
しょうがに含まれているショーガオールなどの抗菌成分で、免疫力を高め、鼻に入った風邪ウイルスをおさえこみましょう。
鼻水がひどくなると、鼻から喉に向かって流れていく後鼻漏(こうびろう)をいう状態になります。
後鼻漏になると、痰が出やすくなります。
黒豆には、アントシアニンという去痰効果(痰を出にくくする)成分が入っています。
鼻水がたくさん出て、喉に流れていくようなら、黒豆がおすすめですね。
たまねぎには、ケルセチンというアレルギーを抑える効果のある成分や、硫化アリルという新陳代謝を高めて、免疫力をアップさせる成分が含まれています。
春ごろに出荷される新玉なら、生で食べても苦味がなく美味しいのでオススメです。
レンコンのムチンは、鼻の粘膜の炎症緩和にも効果的です。
ビタミンCの効果も期待できますから、ぜひ食べて欲しい食材です。
【風邪の食べ物】せきが出るときにオススメの食べ物
風邪をひいた時にせきが出るのは、肺や気管などの呼吸に関係する臓器に入ったウイルスを排除しようとするからです。
ウイルスが呼吸に関係する臓器の表面に付着したことをセンサーが感知し、脳からせきをするように指示が出るという仕組みです。
また、痰(たん)は喉の表面についたウイルスを粘液が絡め取ったものです。
風邪の時に痰が出やすくなるのは、ウイルスの侵入を防ごうとしているからです。
痰を排出するには、せきが一番なので、痰がたまると咳も出やすくなるわけです
きんかんには、喉の炎症緩和効果があり、せきが出にくくなる効果が期待できます。
ハチミツには抗菌作用や保湿作用があります。
お口が乾燥するとせきが出やすくなり、喉の通りも悪くなるため、抗菌効果もあるハチミツは咳を抑えるのにおすすめの食材です。
きんかんとハチミツの組み合わせて食べると甘くておいしいですよ。
黒豆には、前述したようにタンを取り除く去痰効果があります。
せきと痰が出るような場合は、黒豆を食べるのもいいですね。
ダイコンに含まれているアリルイソチオシアネートという成分には、炎症を抑える働きがあります。
のどや気管の炎症を緩和して、せきを出にくくする効果が期待できますね。
梨には、喉の炎症を緩和する成分が入っています。
しかも、水分が豊富で喉を潤してくれますから、乾燥によるせきを防ぐ効果も期待できます。
【風邪の食べ物】熱が出る時ときにオススメの食べ物
風邪を引くと、熱が出やすくなります。
これは、身体が体温を上げることで、風邪の原因であるウイルスを退治しようとするからです。
熱が高い時は、汗をかきやすく、身体から水分がたくさん出ていくため、特に注意したいのが脱水に陥ることです。
身体から水分が失われると、軽度なうちはめまいやふらつき程度ですみますが、脱水が進むと、嘔吐や頭痛、そして意識が朦朧とし、けいれんを起こすようなこともあります。
そのまま放置していると、体温が下がらなくなり、生命の危険性さえ生じます。
脱水は、とても危険なことなのです。
そこで脱水状態に陥らないようにするためにも熱が出た時には、おかゆや雑炊など水分をたくさん含んでいる上に、消化しやすい食べ物がおすすめです。
【風邪の食べ物】下痢や嘔吐をしているときにオススメの食べ物
下痢や嘔吐をすると、身体からたくさんの水分と生きていく上で欠かせないミネラルが失われます。
発熱の時と同じく、やはり脱水に注意が必要となってきます。
そこで胃腸にも優しく、消化吸収しやすい、水分の多いおかゆや雑炊がオススメです。
【風邪の飲み物】風邪の症状別にオススメの飲み物を知ろう!
【風邪の飲み物】喉が痛いときにオススメの飲み物
温かいハーブティーや生姜湯がおすすめです。
身体を温めると同時に、喉の炎症を抑える効果があるからです。
ハーブティーの種類としては、カモミールやユーカリがいいでしょう。
心を落ち着かせ、ストレスを緩和する効果もありますから、一石二鳥です。
緑茶に含まれているカテキンには抗菌効果があるので、緑茶を飲むのもいいですね。
【風邪の飲み物】鼻水が出るときにオススメの飲み物
鼻水が出て辛い時、ゆず茶がおすすめです。
ビタミンCもたくさん入っていますし、鼻の粘膜の炎症を抑え、鼻水や鼻づまりを緩和する効果があります。
また、カモミールのハーブティーには、鼻の炎症を抑える効果もありますので、おすすめです。
飲みにくいという方は、カモミールティーの湯気を鼻から吸ってみるだけでも、鼻が通りやすくなるのでお試しください。
【風邪の飲み物】せきが出るときにオススメの飲み物
せきが辛い時、おすすめなのが、ハチミツと紅茶の組み合わせです。
ハチミツには、抗菌作用と保湿作用があります。
せきのもととなる喉の炎症を鎮めてくれます。
もちろん、ビタミンも豊富に含まれており、栄養の面からも風邪にとてもおすすめです。
温かい紅茶で身体を温め、水分も補給しつつ、紅茶に入れたハチミツの効果で喉の炎症を抑えましょう。
また、喉が痛む時と同じく緑茶を飲むのもいいですね。
【風邪の飲み物】熱が出ているときにオススメの飲み物
発熱している時におすすめなのは、経口補水液です。
経口補水液は、水分だけでなく、ミネラル成分も補えるように作られた飲み物です。
スポーツドリンクと比べると、ナトリウムというミネラル成分は多めに、反対に当分は少し少なめになっています。
経口補水液は、小腸で吸収するのに最適な組成となっているので、水分補給の効果が高いです。
経口補水液が手に入らない場合は、スポーツドリンクもいいでしょう。
【風邪の飲み物】嘔吐や下痢をしているときにオススメの飲み物
嘔吐や下痢をしている時は、水分だけでなく、ミネラル成分のバランスも崩れる危険性が高いです。
そこで、経口補水液を使って、ミネラル成分のバランスを整えるようにしましょう。
【風邪の食べ物】風邪のときは食べない方がいい食べ物と飲み物
【風邪の食べ物】脂っこいものや揚げは控えよう!
脂っこい食べ物は、胃腸にとても大きな負担をかけます。
体調が悪い時に揚げ物を食べると、吐き気がするのは、胃腸への負担が大きいのがその理由です。
しかも、普通の食事よりも消化にかかる時間も長くなります。
風邪をひいている間は、控えるようにしましょう。
風邪の食べ物】辛いものは控えましょう!
辛いカレーやお鍋を食べたら、鼻水が出たことありませんか?
辛い食事の辛味の素は、カプサイシンという成分ですが、これは鼻を刺激しやすい特性を持っています。
鼻水が余計に出やすくなるので、辛い食べ物はやめておいた方がいいでしょう。
【風邪の飲み物】ダイエット飲料は控えよう!
カロリーゼロのダイエット系飲料は、風邪の時は避けましょう。
ダイエット系飲料は、砂糖ではなく人工的に作られた甘味成分でカロリーを抑えています。
人工的な甘味成分を人工甘味料と言いますが、人工甘味料の多くは、消化しにくい特性を持っています。
風邪で胃腸が弱っている時に、胃腸に大きな負担をかけてしまうので、胃痛や下痢を引き起こすリスクがあります。
ダイエット系飲料は避けてください。
【風邪の飲み物】コーヒーは控えましょう!
コーヒーに含まれているカフェインが理由です。
カフェインには、利尿作用というおしっこを出やすくする働きがあります。
風邪をひいて、汗をたくさんかいて身体から水分が失われている時に、利尿作用が加わると、身体から水分が余計に失われてしまいます。
また、カフェインには覚醒作用があります。
身体を休めなければならない時に、コーヒーを飲むと目が覚めて眠りにくくなってしまいます。
その他、胃腸を刺激する作用もあり、コーヒーは風邪の時は避けた方がいいでしょう。
【風邪の飲み物】アルコールは控えましょう!
アルコールにはコーヒーと同じく利尿作用があります。
しかも、体内に入ったアルコールを分解する過程で水分を消費しますので、さらに身体から水分が抜け脱水状態になります。
風邪をひいている間のアルコールは、やめてください。
風邪を早く治すには、食べ物の栄養が強い味方です!
今回は、風邪をひいた時にオススメの食べ物や飲み物、風邪をひいている時は避けるべき食べ物についてご紹介しました。
- のど、鼻水、せき、熱などの症状に応じて栄養のある食べ物を選ぶ
- 飲み物はハーブティー、生姜湯、ハチミツ入り紅茶、そして経口補水液やスポーツドリンクがオススメ
- 風邪の時に控えるべき食べ物と飲み物は、揚げ物、辛いもの、ダイエット飲料、コーヒー、アルコール
それぞれの食材を単独で食べるのではなく、いくつか組み合わせてお料理するのがポイントです。
そして、控えた方が良い食べ物として紹介した物は、消化に悪く胃腸に負担をかけてしまったり、利尿作用で身体から水分を失わせてしまったりと、体力を低下させてしまうリスクが高いので、なるべく風邪を引いている時は我慢しましょう。
今回の記事をご参考に、風邪の時は免疫力を高め早めに治しましょう!