抜け毛が多いわけではないのに髪の毛のボリュームが減り頭皮が目立つというお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
これは髪の毛が細くなっていることが原因として考えられます。
では、髪の毛を太くするためにはどうすればいいのでしょうか?
今回は髪の毛を太くする方法を食生活や生活習慣に重点を置いて解説していきます。
髪の毛が細くなったかも…?髪の毛を太くする前に知っておきたい日本人の平均値
日本人の髪の毛は他の人種のものと比較して太いだけでなく、断面が欧米人のように楕円形になっておらず円に近い形をしています。
そのためボリュームが出やすい髪の毛です。
具体的な太さは以下の通りで、欧米人と比較すると1.5倍の太さです。
- 欧米人:平均約0.05mm
- 日本人:平均約0.08mm
髪の毛が細い原因は何?髪の毛を太くするために知っておきたいこと!
では、髪の毛が細くなる原因は何なのでしょうか?
①遺伝 ②加齢 ③栄養不足 ④乱れた生活習慣 ⑤誤ったシャンプーの仕方が挙げられます。
1つずつ解説していきますので、ご自身が当てはまるか確認してみてください。
髪の毛が細い原因①遺伝
髪の毛の太さは遺伝による要因が大きく、癖毛が遺伝するように太さも遺伝します。
しかし、遺伝以外の他の要因も関係してきますので、髪の毛が細くなっても遺伝だからと諦めず、この記事の後半で解説する対策を確認してみてください。
髪の毛が細い原因②加齢
男性は10〜20歳にかけて、女性は10〜30歳にかけて髪の毛が太くなります。
そして男性は20代後半、女性は30代後半から徐々に細くなります。
このように性別によって髪の毛が細くなっていく年齢に違いが出るのはホルモンが関係しています。
これは、男性はホルモンの分泌が増えると髪の毛の成長期が短くなり成長しきるまでに抜け落ち、女性はホルモンの分泌が増えると毛が抜けにくくなるためです。
年齢を重ねると誰しもホルモンバランスが変化しますが、生活習慣がホルモンバランスに影響する事もありますので改善が可能ではあります。
髪の毛が細い原因③栄養不足
極端なダイエットや栄養バランスの偏った食生活をしていると髪の毛に栄養が届かなくなります。
身体は栄養が不足すると生命維持に必要な心臓や内臓に優先して栄養を送るので、頭皮や髪の毛に栄養を送るのは後回しになり十分な栄養が届かなくなります。
自身では栄養が十分に取れているつもりでも、意外と足りていない場合がありますので、髪の毛が細くなる原因が特に思い浮かばない方は今一度食生活を見直してみてください。
髪の毛が細い原因④乱れた生活習慣
夜更かしをして睡眠時間が確保できていないと髪の毛が細くなります。
入眠して3時間程で成長ホルモンが出て細胞の修復が始まりますが、睡眠時間が不足していると成長ホルモンが十分に分泌されず、髪の毛や頭皮の細胞が修復できません。
また、髪の毛を乾かさないまま眠ることが習慣になっていると、頭皮に菌が繁殖するので健康な髪の毛を育てることが難しくなります。
髪を乾かしてたっぷり睡眠を取れるような生活習慣を身につけましょう。
⑤誤ったシャンプーの仕方
シャンプー選びとシャンプーの仕方によっても髪の毛の太さに影響します。
シャンプー選びで注意したいことは洗浄力の高い石油系のものを使わないことです。
さらに、頭皮を傷つけるように爪を立てて洗うと頭皮が乾燥しバリア機能を破壊する可能性があります。
髪の毛が太くなる?髪の毛が必要としている栄養素!
頭皮や髪の毛への栄養が不足すると髪の毛が健康に育ちません。
では、具体的にどのような栄養素を摂取すればいいのかそれぞれの役割と共に解説していきます。
髪の毛に必要な栄養素①タンパク質
髪の毛の約90%はケラチンというタンパク質でできています。
そのため、タンパク質が不足していると髪の毛を構成する物質が足りないので髪の毛が細くなります。
タンパク質は複数のアミノ酸が結合したもので、ケラチンは18種類以上のアミノ酸から構成されています。
ちなみに、アミノ酸の中には体内で合成できないので食事やサプリメントで摂取しなければならない必須アミノ酸というものがあります。
ですので、必須アミノ酸まで意識してタンパク質を摂取するとより効果的です。
髪の毛に必要な栄養素②亜鉛
亜鉛は食事などで摂取したタンパク質を筋肉や骨、臓器、髪の毛などに変換してくれる働きがあります。
そのため、亜鉛が不足していると髪の毛を構成しているケラチンの形成がうまくできず髪が細くなり、さらに進行すると抜け毛につながります。
栄養素として亜鉛を意識したことがない方もいらっしゃるかもしれませんが、健康な髪の毛を作るには欠かせない栄養素です。
亜鉛を摂取するときに注意したいのは、亜鉛と一緒に摂取すると亜鉛が体外に排出されやすくなる栄養素があるということです。
それはカルシウムやタンニン、カフェイン、食物繊維です。
亜鉛を効率的に体内に吸収できるように一緒に摂取する食べ物との組み合わせも気を付けてみてください。
髪の毛に必要な栄養素③Lシステイン
Lシステインは粘膜質を生成します。
そして新陳代謝を促進し、ターンオーバーが正常化する助けをしてくれます。
また、髪の毛のパサつきを防ぐ役割も担っています。
Lシステインはこのように髪の毛を作り出す成分ですので、こちらも欠かせません。
髪の毛に必要な栄養素④ビタミン
ビタミンには、毛根に存在する毛母細胞の働きを活発にする役割があります。
毛母細胞が細胞分裂を繰り返したものが髪の毛になるので、ビタミンを摂取して毛母細胞の働きを活発にしておくことが髪の毛を太くすることにつながります。
また、ビタミンは美肌にも欠かせませんが、頭皮も同じようにビタミンを摂取することで整えられます。
ビタミンの中でも、特にビタミンA・ビタミンB6・ビタミンEを特に意識して摂ってみてください。
・ビタミンA:新陳代謝を促進するので頭皮の乾燥や痒みを防ぎます
・ビタミンB6:摂取したタンパク質をアミノ酸に分解し体内に吸収しやすくします
・ビタミンE:毛細血管を拡張して血行促進することで栄養が頭皮に行き届きやすくなります
髪の毛を太くしたい時に積極的に食べるべき食材!
髪の毛を太くするために必要な栄養素は先ほどお伝えしましたが、どのような食材に含まれているのでしょうか?
1つずつ紹介していきます。
髪の毛を太くしたい時におすすの食材①卵(タンパク質)
卵には良質のタンパク質が含まれています。
それだけでなくビタミンやミネラルなど他にもたくさんの栄養素が含まれている栄養満点の食材です。
しかし、卵にはコレステロールも含まれるので食べ過ぎは禁物です。
1日1個を目安に摂取してください。
また卵は生のままでも食べられるだけでなく、茹でても焼いても食べられ、様々な食材と相性がいいので気軽に取り入れられるでしょう。
卵アレルギーの方には乳製品や大豆製品がオススメです。
髪の毛を太くしたい時におすすの食材②牡蠣(亜鉛)
亜鉛の1日の摂取目安は成人男性で約10mg、成人女性で約8mgです。
牡蠣は生の状態だと100gあたり約14.5mgの亜鉛を含んでいますが、燻製などの加工品になると25.4mgまで増加します。
あまり量を摂取できない場合には加工品を取り入れるのがオススメです。
髪の毛を太くしたい時におすすの食材③牛肉(Lシステイン)
他の部位よりも多くのLシステインを含むので特に赤身肉がオススメです。
赤身肉は加熱しすぎるとパサつきが気になり食べづらくなるのでさっと炒めたり、ローストビーフのように加熱しすぎない料理が向いているでしょう。
髪の毛を太くしたい時におすすの食材④緑黄色野菜(ビタミン)
緑黄色野菜の基準は色の濃さで決められていると思われている方も多いですが、βカロテンの含有量によって決まります。
100g当たりに600㎍以上βカロテンを含むものが緑黄色野菜とされます。
βカロテンはビタミンAに変換される前の状態なので、緑黄色野菜には多くのビタミンAが含まれることになります。
さらに、緑黄色野菜の多くはビタミンだけでなく鉄分、カルシウムなど他の栄養素も豊富に含んでいるので積極的に摂取したい食材です。
髪の毛を太くするにはシャンプー選びだけでなく洗い方も重要!
髪を太くするにはバランスの良い食生活を心がけて栄養不足にならないことが大切ですが、その他にシャンプー選びや洗い方も大切です。
<シャンプー選び>
洗浄力が強すぎると頭皮にダメージを与えることになるので、洗浄力が優しいアミノ酸系のシャンプーを選びましょう。
さらにボリュームアップタイプの物を選ぶと根元の立ち上がりが期待できます。
<洗い方>
まずは3分を目安に予洗いをしましょう。
予洗いとはシャンプー前にぬるま湯で頭皮をすすぐことです。
軽く汚れを取ることができるだけでなく、シャンプーが頭皮全体に行き渡りやすくなります。
そしてシャンプーは指の腹を使ってマッサージするように行い、しっかりとすすぎます。
すすぎきれておらずシャンプーが頭皮に残っていると毛穴が詰まり髪の毛の成長を邪魔するのでその点にも注意が必要です。
その生活習慣が原因かも?髪の毛を太くするために気をつけたいことは?
髪の毛を太くしたい人が意識して気をつけるべきことがあります。
①睡眠②飲酒量③ストレス④髪のおしゃれを見直すことがあげられます。
食生活やシャンプーの仕方と合わせて見直してみてください。
髪の毛を太くするために気をつけたいこと①睡眠
寝ている間に成長ホルモンが分泌されることで髪の毛は修復されます。
そのため睡眠が不足しているとダメージを修復できず髪が細くなります。
それだけでなく、髪の毛の切れ毛やパサつきにもつながりますので、短くても5時間以上の睡眠時間を確保しましょう。
また質の高い深い睡眠を取るとより多くの成長ホルモンが分泌されることになりますので、睡眠の質も重要です。
髪の毛を太くするために気をつけたいこと②飲酒量
アルコールは適量であれば体にポジティブな効果をもたらすこともありますが、多量に摂取すると身体だけでなく髪の毛にも悪影響があります。
なぜならアルコールを摂取すると筋肉が緊張して血流が悪くなり頭皮へ栄養が送られづらくなるためです。
加えて、アルコールを体内で分解するためにビタミンを大量に消費します。
そうなると髪の毛にまで栄養が届かず栄養不足になります。
髪の毛を太くするために気をつけたいこと③ストレス
重度のストレスを受けると円形脱毛症になるように、頭皮や毛髪への影響は避けられません。
これは髪の毛が成長するサイクルが乱れるためで、育ちきる前に抜け落ちるからです。
健康的で太い髪を育てるためにもストレスをできるだけ避けるような努力をしてみてください。
髪の毛を太くするために気をつけたいこと④髪のおしゃれを見直すこと
おしゃれを楽しむためにカラーリングやパーマをされている方は多いでしょう。
しかし、ご存知のように髪の毛や頭皮にダメージがかかる行為ですので、パーマをするときにはトリートメントセットで行う、カラーリングはダメージの少ないヘナで染めるなどの工夫で少しでもダメージを抑えるようにしましょう。
また、毎日使うドライヤーに関しても注意すべきことがあります。
細い髪の毛を強い風量で乾かすと髪同士がぶつかり合いダメージを受けますので、あまり強すぎない風量を選ぶことがポイントです。
頭皮の乾燥にもつながるのでドライヤーのしすぎにも注意しましょう。
まとめ【髪の毛を太くする習慣をつけよう!】
今回は髪の毛を太くする食生活と生活習慣についてお話ししました。
髪の毛が太いとボリュームが出て、様々な髪型やヘアアレンジが楽しめます。
髪の太さを維持できるような習慣を身につけましょう。
- 日本人の髪の太さ:髪の太さは0.05~0.15mmの間で日本人の平均値は約0.08mm
- 髪の毛が細くなる原因:遺伝、加齢、栄養不足、乱れた生活習慣、誤ったシャンプーの仕方
- 髪の毛を太くする栄養素:タンパク質、亜鉛、Lシステイン、ビタミン
- 髪の毛を太くする食材:卵、牡蠣、牛肉、緑黄色野菜
- シャンプーの選び方と洗い方:アミノ酸系シャンプーを使い、予洗い、マッサージ、しっかりすすぐことを意識する
- 生活習慣の改善方法:睡眠、飲酒量、ストレス、髪のおしゃれを見直す